ミナミヌマエビの水合わせ 成功と失敗の理由から点滴法まで

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ミナミヌマエビの水合わせ 成功と失敗の理由から点滴法まで

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ミナミヌマエビ 熱帯魚や金魚、メダカやエビ類など水棲生物を水槽に投入する際には、水合わせをすることが当たり前のように言われていますが、何故水合わせが必要なのか、水合わせの本当の意味を理解せずに行なっている人も多いようです。

水合わせをしないとどうなるのか?水合わせが不要な場合もあるのか?水合わせの成功と失敗の違いは?簡単な水合わせ方法は?など水合わせについて掘り下げてご紹介いたします。


水合わせをしないとどうなるのか

まずは一番素朴な疑問でもある水合わせをしないとどうなるのか?その答えは最悪の場合、全てのミナミヌマエビが★になってしまいます。

少々脅かすような表現になってしまいましたが、それだけ水合わせをしないということはミナミヌマエビに対して多大なダメージを与えているということを理解しておいてください。

特に、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビ、ビーシュリンプなどのエビ類は熱帯魚やメダカ以上に水質の急変に敏感な面がありますので気をつけなければなりません。

水合わせが不要な場合もあるのか

ミナミヌマエビを水槽に投入する場合には必ず水合わせが必要なのか?水合わせが不要な場合もあるのか?

水合わせの必要、不必要を判断するには水合わせを行う意味を理解しておかなければなりません。

水合わせとは生体が、もといた水質と新しく投入する水槽の水質の違いによるショックを受けないために行なうものです。

飼育水は見た目にはほとんど違いが見られませんが、そこに溶け込む成分によって水質は日々変化していくものなのです。

よって飼育環境が変われば必然的に水質も違うものと捉えておいてください。

水合わせは水質の違いを時間をかけて少しずつ慣らしていくもので、その前に行なうのが水温合わせで、水温の違いを少しずつ慣らしていくものです。この両方の作業を合わせて水合わせという場合もあります。

このことをふまえて考えてみると、同じ水槽の水を使用して新しく水槽を立ち上げた時などは水合わせの必要はありませんが、新規に立ち上げた水槽や購入したミナミヌマエビを水槽に投入するように飼育環境が変わる場合には必ず水合わせは必要となるのです。


簡単な水合わせの方法

購入したミナミヌマエビを小さなプラケースに移し替え、水槽に浮かべて徐々に水温を合わせていきます。

pHと水温の測定を行い、差が無ければ投入しても問題ないでしょう。ビーシュリンプのようにさらに繊細なエビでは水合わせの時にTDS値も測定することがありますが、ミナミヌマエビに対してそこまで慎重に行うアクアリストのほうが少ないかもしれません。

どうしても心配な方やなんど水合わせをしてもうまくいかない方などはTDS値も測定してみると良いでしょう。

TDS値とはTotal Dissolved Solidの略で、水中に溶解されている物質の濃度を表します。物質には炭酸塩、重炭酸塩、塩化物、硫酸塩、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、有機イオン、その他のイオンなどが有ります。

TDS測定器は、水中に溶存されている無機物質の総量を測定する機器であり、電流の伝導率を電解物質の濃度単位であるppmに置き換えて表現しています。

水合わせに必要な時間

ミナミヌマエビもパイロットフィッシュと呼ばれる魚たちに比べれば、水質の変化に弱い面はありますが、神経質な熱帯魚やビーシュリンプなどに比べれば比較的短めの時間で水合わせを完了させても問題ありません。

ビーシュリンプなどは2時間以上かけてゆっくりと水合わせをしますが、ミナミヌマエビの水合わせは1時間も行えば問題ありません。

ただ、この時間に関する問題はあくまでも個人の判断による自己責任の範疇となることをご理解ください。

水合わせ後に動かない 失敗?

水合わせにある失敗は、なんの根拠もなく感覚的判断で大丈夫だろうと決めつけてしまうことです。購入した生体を早く水槽に入れ、元気に泳ぎ回る姿やエサを取る姿を見てみたいという気持ちは解らなくもないですが、そこはじっと我慢をして時間をかけてあげることが大切です。

ことを急ぐあまり、水合わせに失敗すると次のような症状を見せることがあります。

水合わせに失敗すると投入直後に狂ったように泳ぎ回って落ち着きがなくなります。

場合によっては、そのような症状が見られずにほとんど動かず、数日経ってもエサを食べないこともあります。

さらに1週間くらいで全滅するか、ほとんどのミナミヌマエビが死んでしまう結果が待っています。(翌日からポツポツと死んでいくこともあります。)

この1週間くらい経ってから死んでしまうという点に水合わせの難しさがあるのです。

多くの人は水合わせに失敗すると投入直後、もしくは翌日に★になってしまうと思っているようで、1週間も経ってしまうと何が原因でミナミヌマエビが全滅してしまったのかがわからないことが多いようです。

これが水合わせ失敗によるペーパーショックの恐ろしさなのです。急激な水温の変化もまた違ったショックを起こさせる要因にもなりますので注意してください。

そんなペーハーショックを起こさせないためにもしっかりとした水合わせを行うことをお勧めします。エビや熱帯魚などの水合わせで良く用いられるのが点滴法です。

しっかりとした水合わせ 点滴法

点滴法とは飼育水を点滴のようにポツポツとゆっくり時間をかけて生体のいる飼育水の中に投入していき、水質の変化に慣れさせる水合わせ方法です。

ます、購入した生体を袋のまま30分ほど水槽に浮かべておきます。

その後、用意したプラケースに生体を袋ごと移します。

エアチューブとコックを使い、エアチューブから水槽の飼育水を軽く吸い、サイフォンの原理を利用して飼育水をプラケースに注いでいきます。

エアチューブの端一方にコックを取り付けて一滴ずつゆっくりと飼育水をプラケースにいれていきます。

水合わせの間の酸素不足が気になるようでしたら、プラケース側に別のチューブでエアーストーンを取り付けるとより効果的に水合わせが行えます。

ある程度水が溜まったら軽くくみ出したり、こぼすようにしながら2時間〜3時間くらいかけてゆっくり水合わせをしてから、最後にネットで生体を掬い、水槽に導入します。

水合わせネットショップで水合わせに必要な道具をまとめて、水合わせキットなどとして販売しているものもありますので上手く活用するといいかもしれません。

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新規立ち上げ水槽は水合わせなし以上に危険⁉︎

水温やpHを測定しながらしっかりと水合わせを行なったにも関わらず、数日でミナミヌマエビが全滅してしまったなんて話しをよく聞くことがありますが、そんな時には水合わせの方法ではなく、他の問題を疑ってみる必要があるかもしれません。

ミナミヌマエビに限らず、エビ類はアンモニアや亜硝酸塩など水槽立ち上げ時に発生しやすい物質に非常に弱いので、新規に立ち上げた水槽の場合はある程度の期間をおいてから投入するようにします。

その期間を判断する根拠は水槽が立ち上がるまでであり、水が出来上がるまでです。

水槽を立ち上げ、ある程度の濾過バクテリアが繁殖し、水が出来上がってからミナミヌマエビを投入すると飼育当初から次々に★になってしまうようなことが激減します。

よく聞く話が、ネオンテトラなどの丈夫な熱帯魚たちと混泳させようと思いミナミヌマエビを入れたが、ミナミヌマエビだけ死んでしまうなどという話です。

これはパイロットフィッシュという言葉があるように新規立ち上げ水槽で発生する物質に対して抵抗力があるものと無いものの違いであり、他の生体が問題なく生きているからミナミヌマエビも大丈夫という判断の仕方は間違いなのです。

生体にはその種、その種によって生命力の強さの違いがあることを理解しておきましょう。

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