陰性水草 水草の種類

クリプトコリネ ルーケンスは活着する?育て方や溶ける原因!その他の小型の種類は?

2022年11月25日

『クリプトコリネ ルーケンス』は、数あるクリプトコリネの種類の中でも小型の品種になります。

葉もシャープでコンパクトサイズの水草と言う事もあり人気の水草です。『クリプトコリネ ルーケンス』の特徴としては、水上葉と水中葉のサイズが違う点にあります。

水中環境化での育成(水中葉)の方が小型サイズになります。ただクリプトコリネ系の水草は、環境の変化で溶けやすいので心配になる方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかしクリプトコリネが溶ける原因をしっかり理解しておく事で、そんな心配はなくなります。

それでは『クリプトコリネ ルーケンス』の育て方を始め、クリプトコリネ系の中でも人気の小型の種類にもふれていきましょう。

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クリプトコリネ ルーケンス育て方

学名:Cryptocoryne X willisii 'Lucens

東南アジアのスリランカ河川に生育する水草で、水質は中硬水、弱酸性~弱アルカリ性、中光量、温度は22~28℃、生長速度は穏やかになります。

少なめの光量で、co2は添加なしでも育成可能です。(co2を添加する事で、生長速度は早まります)

高光量の育成環境化では、水上ほどではありませんが葉のサイズも大きめになり葉っぱに褐色(茶系)の斑が出てきます。

クリプトコリネ ルーケンス』は・・・。

クリプトコリネ パルヴァ』と『クリプトコリネ ベケッティー』『クリプトコリネ ワルケリー』などによる自然交配種になります。

細長い葉っぱなので、密度が狭いと横に倒れるように広がっていきます。しかし、株が大きくなってくるとしだいに葉も上に立ち上がり葉も長くなってきます。

植え方

市販されている『クリプトコリネ ルーケンス』は、ポットに入っていたり鉛がついていると思いますが、これらはすべて外します。

同時にロックウールで巻かれているものは、根を傷つけないように丁寧に取り除きましょう。このとき根を傷つけてしまうと、その後の育成不良にもつながりますので慌てず丁寧に作業するのがポイントです。

ロックウールを取り除きましたら、次は根を丁寧に水洗いしながら根についた汚れなどを落としていきます。この時、色の悪い(黒ずんでいる)根っこはキレイに取り除いていきましょう。

クリプトコリネ ルーケンスは活着しませんので、直接底砂に植え付けていきます。植え付ける際も根を傷める事のないように優しく植え付けていきます。

注意点としてクリプトコリネは移植を嫌いますので、一度植え付けたらあまり場所を変えないように始めの植え付けの時点で生長後の姿も見据えてレイアウトしていきましょう。

『クリプトコリネ ルーケンス』のレイアウトとしては水中での育成環境では小型になるので、前景用の水草としても活躍してくれる事でしょう。

肥料

植え付け直後は、あまり肥料を吸収しません。よって肥料は、クリプトコリネが環境に馴染んでくる頃(約2週間後)くらいを目安に水草用の固形肥料(イニシャルスティック)などを底砂に埋め込んでいきます。

クリプトコリネは、環境の変化を嫌います。例えば液体肥料などは即効性がありますが、たとえ少量だとしても翌日には葉が溶けるケースも確認されています。

よってクルプトコリネの場合は、ゆっくり効く緩効性の固形肥料の方が安心です。

水草用の固形肥料(イニシャルスティック)であれば、水質に敏感なエビなどの生体がいても安心して肥料を投与する事ができます。

ただし、エビがいる場合などは、生体が肥料を掘り上げてしまわないような深さで肥料を埋め込むのがコツです。

エビ達は、このイニシャルスティックを実に美味そうに食べてしまいますのでこの点だけ注意しましょう。

エビが食べたからと言ってエビに弊害はありません。ただ、せっかくの肥料をエビに食べられてしまっては本末転倒ですからね。

トリミング

クリプトコリネは成長速度が遅いため頻繁にトリミングが必要な水草ではありませんが、溶け出した葉は早めにトリミングが必要です。溶け出した葉は【感染原因】にもなり、健康な葉までも溶かしながら広がってしまいます。

葉が溶け過ぎてしまった場合は、手で取り除くのは難しいので【底砂掃除用のプロホース】などで吸い上げた方が良い場合もあります。クリプトコリネは、生長し株が大きくなってくると葉に勢いがつき大きくなります。

この頃になると、葉の密度が増え混み合ってきますのでトリミングをして葉をすくタイミングです。クリプトコリネは、通気が悪くなるとゴミがたまりやすくなり水質悪化に直結します。

葉を溶かさないため、そして予防の観点からも葉が密にならないようスッキリさせ水流を意識した水槽にしておくのがクリプトコリネ育成のコツです。

クリプトコリネ ルーケンス 活着

『クリプトコルネ ルーケンス』には、活着根がないので流木や石に巻き付けるのは残念ながら無理があります。無理に巻き付けても根に負担がかかるだけで、結果として生育不良を起こしかねません。

よって『クリプトコルネ ルーケンス』は底砂などに直接植え付けるのが主流です。クリプトコリネ系は根を傷めてしまうと致命的なので、根を傷つけないように優しく植え付けしましょう。

クリプトコリネ ルーケンス 溶ける原因

『クリプトコルネ ルーケンス』に限った事ではありませんが、クリプトコリネ系非常に溶けやすい水草です。

ただ、溶けると言っても病害などで溶けるわけではなく、環境に合った新たな葉を出すため自らの葉を一度溶かしているだけに過ぎません。よってこれは極自然な事なので特に心配いりません。

いったん溶ける事が分かっていれば対処もしやすいと言う事になりますね。しばらくすれば、新しい環境に合った葉を出してきますのでそのまま様子見で問題ありません。

葉が溶ける原因で、一番多いのはやはり水槽導入時ですが、水質が運よく類似していれば溶けない場合もあります。ネットではなく地元のショップで『クリプトコリネ ルーケンス』を購入するのであれば、【種水】をもらうのも一つの手ですね。

少しづつ水合わせできる、メリットがあります。

葉が溶ける原因は水槽導入時以外にも急な水替えで水質が大きく変わった場合、水槽の換水を怠り水質が大きく変化した場合、これまで添加していたCO2を急にやめてしまった場合、水槽内に水流がない、水温の変化など、何らかの原因で水槽内の環境が大きく変わってしまう事で葉が溶けます。

ただこれも、『クリプトコルネ ルーケンス』の生存本能のひとつで、葉を溶かす事で環境に適応しようとした結果だと言う事です。

環境の変化で葉が溶ける事が分かったところで、ひとつ注意点があります。溶けた葉っぱは放置せずに、すぐに取り除く必要があると言う事です。溶けた葉をそのままにしてしまうと、他の葉にも感染を広げる傾向があります。

そして、溶けないクリプトコリネ育成のコツは上記以外に【水流を意識】する事も重要になってきます。水流がある事で、ゴミの蓄積を防ぎフィルターが水中の汚れを吸着しやすくなり水質の悪化を防ぐ事につながります。

クリプトコリネ ルーケンスの水上化

『クリプトコルネ ルーケンス』は、水上葉もしくは水中葉として販売されていますので使用目的によって育成環境に合った方を選ぶと良いでしょう。また水中ではなく水上での環境化では、花が咲く場合もあります。

それでは、水中葉を水上化する方法です。水上化する方法はとても簡単で、3号くらいのポットに植え替え腰水管理するだけです。用土は、赤玉土(小粒)やソイルでOKです。

購入した株は、ロックウールが巻いてあるものが多いので根を傷めないように丁寧に取り除きます。次に、根にはスネールの卵などがついている場合もあるので根をキレイに水洗いし黒ずんで傷んだ根があればこの時点で取り除いておきましょう。

水上化する株を小分けし、3号ポットに根を傷めないように植え付ます。

ここまで準備ができたら後は、水槽もしくは衣装ケースに水を5㎝くらい張ってその中に上記の苗をドボンしておくだけです。注意点として水上化初期はケース内の湿度超重要なので必ず上にフタを忘れずに被せておきましょう。

数日ごとにフタを少しづつずらし、少しづつ空気が入るようにして湿度を低くしていきます。これまで水中で育成してきた水草なので、始めは湿度を高めに維持しながら徐々に環境に慣らすためでもあります。

購入した水草ではなく、自家水槽で育った『クリプトコルネ ルーケンス』を水上化する場合も同様の手順で腰水管理しながら水上化して行きましょう。

クリプトコリネ 小型の種類

クリプトコリネ系の小型の種類は前景向きでもあり、変わらずに根強い人気があります。ここからは、クリプトコリネ系の中でも特に小型の種類を紹介していきますね。

クリプトコリネ パルヴァ

学名:Cryptocoryne parva de Wit

スリランカの河川に生育する水草で、水質は中硬水、弱酸性~弱アルカリ性、中光量~やや強光量、適温は22~28℃となります。葉っぱ硬めで葉柄(ようへい)よりは短く2㎝程度、幅3~8㎝くらいになります。

*水草の特徴を表す時に良く使われる【葉柄】とは、葉の付け根から下の茎部分の事を指します。

水中育成が可能なクリプトコリネの中では最小種となり生育は緩やかです。葉っぱは横に倒れるように広がるので、草丈は2~3㎝程度と非常にコンパクトにまとまります。

『クリプトコリネ パルヴァ』は、このように草丈が短い事から前景のレイアウトなどに良く使用され、サイズ感からしてもクリプトコリネ系の中でも非常に人気が高い種類です。

ただし、成長速度が遅いので【前景で絨毯のようにするのであればある程度の株数が必要】になってしまいますね。

購入したばかりの『クリプトコリネ パルヴァ』は、水槽に入れると一時的に水槽内の環境に合わせるため葉を溶かします。しかし、これは極自然な事で水槽内の環境に合った新芽を出すための準備のようなものなので特に心配いりません。

しばらくすると新芽を出してきます。『クリプトコリネ パルヴァ』は、こうして水槽内の環境に馴染む事さえできれば非常に丈夫な水草なので一度安定してしまえば育成もさほど難しいものではなくなります。

クリプトコリネ ウィリシー

学名:Cryptocoryne X willisii Reitz

スリランカの河川に生育する水草で、葉は平面的でグリーン色をしています。

『クリプトコリネ ウィリシー』は・・・。

『クリプトコリネ パルヴァ』と『クリプトコリネ ベケッティー』『クリプトコリネ ワルケリー』などによる自然交配種になります。

水質は中硬水、弱酸性~弱アルカリ性、中光量、適温は22~28℃です。

【水上の場合】葉っぱは葉柄(ようへい)よりは短く長さ5~6㎝程度、幅0.6~2㎝くらいで草丈は約25㎝程度です。

【水中の場合】葉っぱの長さ1.5~8㎝程度、幅0.6~1.5㎝くらいで草丈は約5~15㎝程度になります。

『クリプトコリネ ウィリシー』は、産地など採集場所によりサイズが異なり小型で葉幅の狭いものがあったりはしますが、比較的小型のクリプトコリネです。

下記画像のように、ライトグリーンで凹凸の殆どない葉を展開する種類です。水上と水中とではサイズが異なり、水中化での育成の方が小型サイズになりますね。どちらの育成環境にしろ、丈夫な水草だと言う事には変わりありません。

クリプトコリネ ルテア ホビット

学名:Cryptocoryne walkeri 'Lutea Hobbit'

『クリプトコリネ ルテア ホビット』は品種改良種で、ドイツにある【デナリー社】のファームで偶然見つかった『クリプトコリネ ルテア』の変異種になります。

この変異種を組織培養で増やしたものが、『クリプトコリネ ルテア ホビット』です。

『クリプトコリネ ルテア』よりも生長が遅いので、定期的に換水したり水の流れを意識しないとコケがつきやすくなります。光にしっかり当てる事で、葉がキレイな紫がかった茶色へと変化します。

草丈は5㎝程度しかなく非常にコンパクトな水草なので、前景草として使用される事が多いですね。

と言う事で、『クリプトコリネ ルーケンス』の育て方を始め、クリプトコリネ系の中でも人気の小型の種類にもふれてきました。

最後までお付き合い頂きましてどうもありがとうございます!

それでは引き続き、素敵なアクアライフをお楽しみくださいね(⋈◍>◡<◍)。✧♡

『クリプトコリネ ルーケンス活着する?育て方や溶ける原因!その他の小型の種類は?』の記事でした。

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