ミナミヌマエビの抱卵 卵の色の変化と卵のトラブル
ミナミヌマエビの卵の色が黒いのは?
ミナミヌマエビの卵の色が透明なのは?
ミナミヌマエビの卵が白濁しているのは?
ミナミヌマエビの産卵に水草は必要?
ミナミヌマエビが卵を落とすのはなぜ?
こんなミナミヌマエビの卵の色の変化やトラブルについてご紹介いたします。
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ミナミヌマエビの産卵と卵についてはこちらのまとめ記事をご覧ください。
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ミナミヌマエビの卵は黒から透明に変わる
ミナミヌマエビのメスの卵巣が黒というか深緑色のような色合いになっており、いつもと明らかに色合いが違っている時は卵を抱えている可能性があります。
そのようなミナミヌマエビは数日のうちに産卵を行いお腹に卵を抱えるようになります。
※ミナミヌマエビの卵巣はメスの頭部から背中にかけた部分にあり、ここで卵を作ってから産卵し、お腹に抱えて育てます。
産まれたばかりの卵は濃い緑色をしており、徐々に褐色になることもあればそのまま透明になっていくこともあります。
卵が透明になってくるとやがて稚エビ(この段階では幼生と呼ばれる)が透けて見えるようになります。
この色合いの違いは食べている餌の種類や親エビの個体差によっても多少違ってくるようです。
どちらにしろ卵の色が黒っぽく濃い色をしている場合は産卵したばかりの卵で透明の卵は孵化が近い卵ということになります。
ミナミヌマエビの卵が白濁しているのは?
ミナミヌマエビの卵が深緑や透明に近い色をしている場合は心配入りませんが、稀に卵が白濁してしまうことがあります。
卵の白濁は良くない状態であり、卵になにかしらの問題が起きています。
白濁している卵はカビが生えてしまった卵か成長途中で死んでしまった卵です。
そのような卵は白濁してしまい、時間の経過とともにカビに侵されてしまいますので早めに水槽内から除去しましょう。
ミナミヌマエビのメスは自分が抱えている卵の中で死んでしまって白濁した卵を自ら落とすことがあります。
これは白濁してカビてしまった卵をそのまま放置しておくと他の卵にもカビが移ってしまうことを本能的に防いでいるのだと思われます。
この行動とは別に卵を全て落としてしまうハプニングが起こることがあります。
なぜミナミヌマエビのメスが卵を全て落としてしまうのか?
ミナミヌマエビが卵を落とす理由
気がつくと順調に育っていたはずのミナミヌマエビの卵が脱卵していることが稀にあります。
ミナミヌマエビはなぜ卵を落としてしまうのでしょう。
それは意図的に卵を落としているのではなく脱皮とともに卵が親のお腹から離れてしまうのです。
ミナミヌマエビのメスは抱卵時には脱皮をしませんが、水質の悪化や変化に反応して脱皮をしてしまうことがあります。
よって「抱卵時は極力水換えを控えるようにしましょう。」と言った情報をよく見かけます。
この情報は基本的には間違っていません。
しかし、ミナミヌマエビは産卵から孵化まで2週間~1ヶ月くらいかかります。
さらに沢山のミナミヌマエビを飼育していれば常に卵を抱えている親エビがいる状態にもなりかねません。
だからといって1ヶ月も2ヶ月も水換えをしないでいるとそれこそ水質の悪化をまねいたり、コケの発生原因となってしまうでしょう。
ミナミヌマエビの卵を守るために水換えを控えた結果、水草が調子を崩してしまうのも避けたいものです。
ではどうしたら良いのか?
水質が悪化するようなら水換えをすることをお勧めします。
脱皮の原因は正確に言えば水換えが原因ではなく、水換えによって起こる環境の大きな変化が原因です。
私の感じるところでは特に水温の変化が影響しているように感じます。
よって水換え用の水は必ず水温調整を行い、水温差を極力無くすことで脱皮による脱卵はある程度防げると考えています。
それでも一度に大量の水換えは環境の変化が大きくなりますので少ない量で回数を分けてこまめに行うことをお勧めします。
ただ、この方法で万が一ミナミヌマエビの卵が落ちてしまっても私の方では責任を取りかねますのでミナミヌマエビの抱卵時の水換えはあくまでも自己判断でお願いいたします。
ちなみに落ちてしまった卵は新鮮な水が行き渡らないため孵化せずに死んでしまうことの方が多くなります。
卵を抱えたミナミヌマエビのメスを見ているとわかると思いますが、常に卵に新鮮な水と酸素が行き渡るようにパタパタと仰いでいるはずです。
このようにミナミヌマエビの卵は世話をしてあげないと孵化することはできないようです。
水草などに産みつければ勝手に稚魚が産まれてくるメダカなどとは卵の作りが違うのでしょう。
メダカの産卵には浮き草や水草が必然のように言われていますが、ミナミヌマエビの産卵にも水草を入れたほうが良いのか?
この点についても書いておきます。
ミナミヌマエビの産卵に水草は必要か
ミナミヌマエビの産卵に水草は必要か?
ミナミヌマエビはメダカのように卵を水草などに産み付けることはありませんので産卵床として考えるなら水草は必要ありません。
水草に産卵床としての役割はありませんが、水草を入れておくことは非常にメリットがありますので水草が用意できるのであれば水槽に入れておくことをお勧めします。
- 水草は卵を抱えた親エビの隠れ家になる
- 稚エビが孵化したら稚エビの隠れ家となり生存率を高める
- 水草には水質浄化能力があるので水質悪化を抑制してくれる
- 水草に付着したコケや微生物が稚エビの餌となる
ざっと挙げてもこれだけのメリットがありますのでミナミヌマエビが産卵したらウィローモスなどの水草を入れてあげましょう。
ミナミヌマエビの卵の色の変化と卵のトラブルまとめ
- 黒っぽい卵や深緑色の卵は産まれたばかりの卵
- 透明の卵は成長している証拠で孵化が近い卵
- 白濁している卵は無精卵か死んでしまった卵
- 白濁した卵を放置するとカビが生えてしまうので取り除く
- 水換えによる環境の変化で脱皮してしまう
- 水換えによる環境の変化の中でも水温の変化に強い影響を受ける可能性が高い
- 水換え用の水と水槽の水温を合わせることで脱皮による脱卵はある程度防げる
- それでも大量の水換えは避けるべき
- ミナミヌマエビは水草などに卵を産みつけない
今回はミナミヌマエビの卵の色の変化と卵のトラブルについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。
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