ウォータークローバーに最適な水深はビオトープと水槽で違う!
ウォータークローバーに最適な水深は?
水上葉と水中葉の水深の目安は?
ウォータークローバーはビオトープでも水槽でも育てられる?
ウォータークローバー ムチカの育て方は?
ウォータークローバーに最適な土はソイル?
メダカやエビなどの生体がいる場合の肥料は?
植え方や増やし方は?
ウォータークローバーは越冬できる?冬には枯れる?
こんなウォータークローバーに関する疑問についてご紹介いたします。
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ウォータークローバーに最適な水深は?
「幸運」の花言葉を持つウォータークローバーは、可愛らしい4枚の葉でビオトープを明るく彩ってるおしゃれな植物です。
見た目が可愛らしいだけでなく、大きな葉が夏場の強い日差しや外敵からメダカを守ってくれるので、メダカのビオトープとも相性が良い水草でもあります。
そんなウォータークローバーを育てる上で最適な水深はどのくらいなのでしょうか?
ウォータークローバーに最適な水深は、ウォータークローバーの葉をどのように見せたいのかで変わります。
水上葉と水中葉の水深の目安とは?
ウォータークローバーの葉の見せ方は主に次の3つです。
水上葉と水中葉の水深により、見せ方に大きな違いがあります。
- 葉を水上に立ち上がらせる(水上葉)
- 葉を水面に浮かべる
- 葉を水中に沈める(水中葉)
ウォータークローバーの草丈は5cmから15cm程度まで成長します。
そのため、葉を水上に立ち上がらせたい場合には根からの水深は5cm以下、葉を水面に浮かべたい場合は5cm~15cmまでの水深、葉を水中に沈めたい場合には20cm未満の水深が適しています。
ただし、葉を全て水中に沈める場合は環境によって枯れる恐れがあると言う点に注意が必要です。
ウォータークローバーは葉が全て水中に沈んでしまっても、水上葉が水中に順応して育つ事ができます。
しかし、水深が深すぎたり日照時間が短いなど、環境条件が悪いと枯れてしまうことがあるのです。
特にビオトープの場合は水中に沈めたまま長期管理する環境を整えるのが難しいので、葉を水上に出すか水面に浮かべるかどちらかの水深がおすすめです。
抽水植物であるウォータークローバーは根がしっかりと水中に沈む程度の水深があれば十分に育てる事が可能です。
そのため、後は葉をどのように見せたいのかに合わせ、適切な水深に調節しましょう。
ウォータークローバーはビオトープでも水槽でも育てられる?
ウォータークローバーは丈夫な植物なので、ビオトープでも水槽でも育てる事が可能です。
ただし、ウォータークローバーの葉を全て水中に沈めて育てたいと言う場合は、水槽で育てる方が適しています。
ウォータークローバーを水中で育てるには、CO2添加と強い光量が必要です。
ビオトープは屋外のため日光による強い光量は確保できますが、CO2添加は容易ではありません。
しかし屋内で管理する水槽ならば、CO2添加装置と光量の強いライトを使うことで、ウォータークローバーが水中で育つ環境を作ることができます。
このように、ウォータークローバーを水中で長期管理するには屋内水槽で育てる方が適しています。
しかしそれ以外ならばビオトープでも水槽でも問題なく育てる事が可能です。
ウォータークローバーは比較的草丈が高い植物なので、水景の奥の方にレイアウトした方がスッキリするでしょう。
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ウォータークローバー ムチカの育て方
ウォータークローバーは、別名で『田字草(デンジソウ)』とも呼ばれています。また、市販されているウォータークローバーにはヨーロピアンやクレナタなどいくつかの種類があります。
その中でも目にすることが多いのがウォータークローバー ムチカです。
オーストラリア原産の抽水植物であるウォータークローバー ムチカはどのように育てるのが良いのでしょうか?
ウォータークローバー ムチカも基本的には、他のウォータークローバーと育て方は変わりません。
基本的な育て方は一年中水を切らさないようにして、日光がよく当たる場所で育てる事です。
ビオトープの場合は鉢などの容器に植えてから容器ごと水に沈めた方が管理がしやすく育てやすいです。
地植えでも育てられますが、その場合はウォータークローバー ムチカの葉が全て沈み込んでしまわないように水深を調節しましょう。
ウォータークローバー ムチカは半日陰でも育てる事ができますが、この場合葉が小さくなってしまうので、より元気に育てるには半日以上日光が当たる場所で育てるのが適しています。
ウォータークローバーを育てるのに、ベストな水温は『20~28度』です。ある程度の耐暑性はありますが、ここ数年は異常気象の影響で夏場は40度を超えてしまう日もザラにあります^^;
水温が上昇しそうな時は、すだれをかけるなどしてビオトープ内の水温上昇に注意する必要があります。すだれなどは、今100均などでも簡単に手に入れる事ができますし夏場に水温対策としては、とても便利なアイテムです。
しかし注意する点として、すだれには防腐剤が付着している物が多いです。万が一、途中で雨が降ってしまうと、すだれについた防腐剤が雨で溶け出してしまいます。ビオトープ内に溶け出した防腐剤は、めだかやエビなどの生体などに良くありません。
ビオトープに、メダカなどの生体を入れている場合は、天気の良い日だけにして、すだれをかけっぱなし!にしないよう注意しましょう。
このように、他のウォータークローバーも同様に、これらの育て方を守れば初心者の方でも簡単に栽培する事ができます。
ウオータークローバーの植え付け・植え替え方法
ウォータークローバーは、真夏や真冬以外であればいつ植え付けしても大丈夫なのですが、『植え付けや植え替え』のお勧め時期としては、春~初夏(3~6月)にかけてが適期になります。
通常は、鉢に入った状態で売っているので、そのまま水に入れるだけでOKです。
水深ですが、葉を水上に立ち上がらせたい場合には、根からの水深は5cm以下、葉を水面に浮かべたい場合は5cm~15cmまでの水深、葉を水中に沈めたい場合には20cm未満の水深に調整しましょう。
また、ウォータークローバーを水に入れる前に、根の張り具合を一度確認してみましょう。
鉢底から大量の根が出ていたりするものは、根を少し剪定してから植えなおすか?もうひと回り大きい鉢に植え替えてから水に入れるようにすると良いでしょう。
もしくは、鉢から外しそのまま地植えする方法もありますが、お手入れ面で言うと鉢ごと沈めた方が管理面では非常に楽です。
ウォータークローバーの植え方
ウォータークローバーの植え方の手順です。まず地植えする場合は、ウォータークローバーについた泥をキレイに洗いながします。株が大きい場合は、株分けするなどしてサイズを調整しましょう。
ウォータークローバーを植えたい場所に、土を少量入れておきます。その上にウォータークローバーを置いてみて、植え付ける位置を決めます。位置が決まったら土をかぶせ倒れないように植え付けていきます。
この時点で、植え付ける高さを調整していきましょう。
ビオトープや水槽は、中に入れる水の量によって景観がずいぶんと違ってきます。
例えば、少ない水の量だと葉の多くは下記画像のように地上に出ます。水上葉と言い、野原で咲いているようなクローバーと同じですね。
また、水が多いと葉は下記画像にように水面を這うように広がり、葉が大きく育ちやすい特徴があります。葉は最大で約6㎝ほどにまでに成長します。
水深に関しては、好みに左右される部分になりますのでウォータークローバーの葉をどのように見せたいか?によって臨機応変に調整していきましょう。
ウォータークローバーの肥料
ウォータークローバーは根から栄養を吸収します。もし肥料をあげるのであれば、固形でゆっくりと効果が出るタイプの緩効性肥料が向いています。生育期でもある春先~夏の終わり(4月~9月)にかけて、1か月~2か月に1回を目安に土の中に、しっかりと上に出てこないように埋め込みます。
肥料は上手の与えれば植物が活性化し元気に育ると言うメリットがあります。しかしデメリットとして、肥料はあまり与え過ぎると、水質の悪化や藻が出やすくなるリスクがあるので規定量を守りご使用下さい。
肥料は、規定量よりも少なめで大丈夫です。
下記の肥料は、GEXの『水草一番 栄養ブロック』で、天然原料からできていて、水生植物用の肥料として人気の肥料です。地中で溶けて自然になくなりますので、必要なタイミングで水中に埋めるだけです。
この際、肥料が表面に出て来ないようにしっかりと埋め込んで下さい。下記の専用肥料には、水草の成長に必要な窒素、リン酸、カリ、各種ビタミンやミネラル等含まれています。
メダカやエビなどの生体に肥料を入れても大丈夫?生体OKの水草肥料
ビオトープと言えば、メダカなどの生体を一緒に入れられる方も多いかと思います。良くメダカがいるビオトープや水槽に肥料をあげても良いのか?と言う質問を頂きます。
基本的には、上記で紹介した肥料も含め規定量の範囲内であれば、肥料を入れてもメダカは元気な状態でいてくれるので肥料を入れる事は可能です。
しかし、エビのような甲殻類の生き物がいる場合には注意が必要です。入れる肥料の種類にもよりますが、肥料を入れる事で水質のphが下がる(酸性)傾向があります。エビ類はphショックを非常に受けやすく薬品や肥料などに含まれる成分に対してあまり耐性がありませんので、肥料を入れる際には急激な水質の変化に注意する必要があります。
分かりやすく言うと、phが1下がると言う事は、生体にとっては10倍!水質が変わってしまう事になります。本来であれば、1phにつき1時間かけてゆっくりphを下げる必要があります。
ビオトープでは、園芸用の肥料である、『マガァンプK 中粒』や『カインズの化成肥料(IB化成)』『発酵油かす』を上手に使い、ビオトープでメダカを育てていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。
しかし、園芸用肥料は、水生植物を育てメダカなどの生体を入れる用途では作られていませんので、できれば上記で紹介したような【水生植物用の固形肥料】が安全でお勧めです。
また、水草用の肥料として、テトラの『イニシャルスティック』と言う肥料も、水草肥料としては人気です。例えば、メダカやエビなどの生体をビオトープに入れている場合は、下記のような『水草の肥料イニシャルスティック』の方が適しています。
このイニシャルスティックは、水草水槽に不足しがちなカリウムが多く含まれ、水草の発育に必要な窒素やリン酸などは、逆に含まれていません。しかし、生体がいる水槽では、生体が出すフンや分泌物や餌などにより窒素やリン酸などは自然生成され補われるので問題ありません。
また、このイニシャルスティックであれば、逆にエビが好んで食べてしまうほどですので、安心して肥料を入れる事ができます。ただ肥料でありエビの餌ではありませんので、表面に出てこないように深く埋めてくださいねwww
イニシャルスティックの原料は、昔から良く使われていた天然肥料でもある草木灰からできています。草木灰とは?ワラや枯などを燃やして灰にしたものです。こちらの肥料も、自然に溶けてなくなります。
水草に肥料をあげたいけど、生体がいるので心配な方や、生体がいる場合はどの肥料を使用して良いのかわからない!と言う方にも向いている水草肥料になります。
肥料をあげる際の注意点
ウォータークローバーの元気がないから肥料を与える?と言う場合についてです。
注意すべき点として、水草がただ元気がないから取り合えず与えてみる?と言うのは好ましくありません。
それは、ウォータークローバーのが栄養不足で元気がないのではなく、水質悪化や根腐れが原因で元気がない場合もあるからです。その場合、このタイミングで肥料を与えてしまうのは逆効果です。
面倒かもしれませんが、ウォータークローバーに元気がない場合は、まず根の状態をチェックしてみて下さい。根が溶けて根腐れをしている場合は、肥料を与えるのはやめて、傷んだ根や余分な葉をカットするなどして、一度スッキリさせてあげる事で回復が見込めます。
その際は、キレイな土に植えかえてあげましょう。
ウォータークローバーに最適な土はソイル?
ウォータークローバーを育てるには、どのような土を底床に敷けば良いのでしょうか?
室内水槽でウォータークローバーを育てる場合にはソイルで育てるのが一般的でしょう。
しかし、ビオトープでウォータークローバーを育てる場合は特にソイルにこだわる必要もありません。
ウォータークローバーは豊富な肥料がなくても十分な日光と水分があれば育つので、ソイルを使わなくても育てる事ができます。
ビオトープでウォータークローバーを育てる際に適しているのは「赤玉土」です。
赤玉土を使うメリットとしては、価格の安さもありますが、栄養素がなく余計な物が入っていない事です。
また、ウォータークローバーが根を張りやすい団粒構造なうえに多孔質なため、濾過バクテリアの住処にもなる優れものです。
このほか、アクアリウム用の砂や大磯、水生植物の土などもウォータークローバーの土として使えます。
赤玉土のデメリットとしては、やはり型崩れしやすく水が濁りやすい!と言う点がありますが、同じ赤玉土でも『硬質』タイプのものを選ぶと良いですょ。
室内水槽ならソイルや砂、大磯。ビオトープなら赤玉土や水生植物の土と底床を使い分けて育てると良いですね。
ウォータークローバーの増やし方
ウォータークローバーは、『株分け』もしくは『差し戻し』する事で初心者でも簡単に増やす事ができます。
5月頃になると、株間がしだいに密になりウォータークローバーはどんどん成長していきます。
株間が密になってきたな!と感じたら、『株分け・もしくは差し戻し』でウォータークローバーを増やしてみましょう。
株分けして増やす
ウォータークローバーは、株分けで増やすのが一般的です。
ウォータークローバーは、ランナーを伸ばしながら横に広がっていきますので、茎の間が詰まってきたら、株分けする事で簡単にウォータークローバーを増やす事ができます。
株分けに適した時期は、成長期の5月から9月頃が適期ですが、密になってきたタイミングで大丈夫です。ただし、植え付け同様で真夏や真冬は避けましょう。
大きく育った株を、トリミングバサミを使いランナーとランナーの間を切る要領で切り分けていきます。株を2等分、もしくは4等分する感じですね。
株分けした株を、トリミング用のピンセットなどを使い一株づつ丁寧に土に植えていきます。
ランナーとは?
ランナーとは、親の株元から出てくる、葉のついた茎(子株)の事を言います。地面を匍匐(ほふく)するように伸び、土に接した所からは根が出てくるのが特徴です。
差し戻しで増やす
ウォータークローバーを増やす!もうひとつの方法は『差し戻し』で増やす方法です。
少し手間はかかりますが、まずはウォータークローバーを株から優しくほどいていきます。
ウォータークローバーは地下茎はつながっています。ウォータークローバーを差し戻しする際は、何もない『茎のみ』では新芽を出す事ができませんので、『根本部分』を必ず含めるようにカットします。
元気が良さそうなウォータークローバーを下記の図を参考に根元部分でカットし採集していきます。
この時、土などの汚れは綺麗に落としておきましょう。
採集したウォータークローバーを、赤玉土もしくは、『水性植物の土』に植えていきます。
水槽に差し戻す場合は、根部分をピンセットではさみ、抜けないように植えこんでいきましょう。差し戻した根が活着すると、新たなランナーを伸ばしどんどん増えていきます。
このように『差し戻し』する事で、初心者の方でも簡単にウォータークローバーを増やす事ができますので、ぜひ挑戦してみて下さいね。
根っこ部分だけでも増える
ウォータークローバーは、とても生命力が強いです。ソイルに植えずに、そのまま水に付けただけだとどうなるのか?実験してみました!
下記のように根っこ部分だけ(葉は付け根でカット)してあります。
上記は屋外の睡蓮鉢に水をはり、その中に上記の『根だけ残したウォータークローバー』を、ポンと入れておいただけです。水につけて置いただけですが、あっと言う間に発芽し葉がこんなにも増えました!
睡蓮鉢の水は、ただの水道水ですwww
特に何もしないまま10日間放置しました。ただ、日当たりの良い場所に置いておいただけです。
これはただの実験なので、ちゃんとソイルに植えてくださいね。ウォータークローバーは丈夫で簡単に増える?もしくは増え過ぎて困る?
その理由は、この生命力を見て頂ければ分かるかと思います(⋈◍>◡<◍)。✧♡
ウォータークローバーが増えすぎる?
ウォータークローバーは、容易に増やす事ができる反面、注意しないと逆に増え過ぎてしまいます。
間延びして景観を崩すような葉も、定期的にトリミングバサミでカットしながら、そのつど樹形を整えていきましょう。ウォータークローバーは、とても光を好むゆえに、日照不足になると葉が間延びする傾向があります。
このように、見栄えの悪い葉はどんどんトリミングしちゃっても大丈夫ですので、根の少し上くらいでカットしていきましょう。
また、日照不足は、間延びの原因になるだけでなく、ウォータークローバーが黄色く変色したり、溶けたり枯れてしまう原因にもなりデメリットしかありません。しっかりと太陽光、室内でしたら育成用ライトをあててあげる事が大切です
また、ウォータークローバーは、地面を這うような形で増えていきます。つまり、伸びて欲しくはない場所にまでウォータークローバーが進出し景観を崩してしまう事もあります。そんな時は、伸びて欲しくないエリアの土を一度掘り起こし、ウオータークローバーの地下茎をカットしたらそのまま抜いてしまいましょう。
ウォータークローバーは、手入れしないまま放置してしまうと、増え過ぎて本当にエライ事になります(;^ω^)
景観を損ねないようにお手入れし、いつ観賞しても楽しめるようにしておくのが理想ですね。
非常に丈夫な植物ですので、割とバッサバッサ切ってしまっても、根は生きているのですぐに新しいランナーを伸ばしてくれます。増え過ぎるデメリットもありますが、初心者の方でもお手入れしやすいメリットがあります。
定期的な株分けやトリミングで、増え過ぎて困らないようにお手入れしていきましょう。
ウォータークローバーは越冬できる?
ビオトープでウォータークローバーを育てている場合、そのまま越冬させることは出来るのでしょうか?
もちろんウォータークローバーは屋外のビオトープでも越冬可能です。
ただし、種類によっては注意が必要となります。
ウォータークローバーは冬になると、地上部分の葉は枯れたようになりますが、根が凍らない環境であるなら屋外で越冬することができますので、水を凍らせないようにする事がキモです。
上部の葉が枯れてしまう心配になるかもしれませんが、地下茎はそのまま生きています。冬場の凍結に注意すれば春には新しい芽が出てきますので、そのまま越冬させてあげましょう。
そのため、ウォータークローバーを屋外で越冬させる場合は根からの水位を十分に確保しておくことがポイントとなります。
だいたい根から15cm程度の水深があれば良いでしょう。
ただし、ウォータークローバームチカは他の種類に比べて寒さに弱いので、あまりに寒い地域だと枯れる恐れがあります。
多少水面が凍る程度は問題無いですが、あまり雪が降らない暖かい地域以外は室内に入れて管理した方が確実に越冬できます。
このように、種類によって耐寒性に違いがあるので、育てているウォータークローバーがどの種類なのか把握しておくことが大切です。
ウォータークローバーの種類は、
『ウォータークローバー ムチカ』耐寒性△
『ウォータークローバーヨーロピアン』耐寒性〇
『クレナタウォータークローバー』耐寒性△
『ベトナム(フィリピン)ウォータークローバー』耐寒性△
の計4種類になります。この中で【耐寒性】があるのは、『ウォータークローバーヨーロピアン』になります。
ウォータークローバーが枯れる原因
ウォータークローバーは、比較的丈夫で育てやすいですが、それでも葉が黄色く変色したり枯れてしまう事があります。主な原因は、夏場の水温上昇や日照不足、肥料過多、水質悪化による根腐れなどが考えられます。
冬に枯れてしまうのは越冬によるものなので問題ありませんが、それ以外で枯れてしまう原因として下記のようなものがあります。
例えば、夏場の水温上昇です。ウォータークローバーの適温は、20~28℃ですが、夏場の水温は28℃を超えてしまう事も普通にあります。例えばビオトープの場合は、水面に浮くタイプの温度計を浮かべておくと管理しやすいです。
手を入れてお湯みたいに温かいようであれば、すぐに涼しい場所に移動してください。
水温が30℃近く、もしくはそれ以上超えてしまうとウォータークローバーの葉が溶けだしたり、黄色く変色してしまいます。さらに、水温上昇により、水中の微生物が減少が水質の悪化につながってしまう事も要因の一つです。
このように水質が悪化しやすい夏場は、状況を見ながら水替え回数を増やすと効果的です。また、水温上昇が原因で枯れる場合は、長時間直射日光に当たり過ぎないよう置き場所にも配慮してあげると良いでしょう。
ウォータークローバーが枯れてしまう、もう一つの要因で多いのがやはり日照不足によるものです。また、水上もしくは水中では葉が重なった部分や、光が届きにくい底の方にある葉はどうしても枯れやすくなります。
株分けや剪定で株間をスッキリさせたり、溶けたり変色した葉はそのままにしないで取り除くなどしお手入れしてあげましょう。
良くあるケースとして、ずっと植えっぱなしのウォータークローバーの場合、初めは元気でも土や水が汚れてくると根腐れをおこしている場合もあります。元気がないな?と感じたら一度、土から掘り出し根の状態も確認しましょう。
根が伸びすぎているようなら、根をカットするなどして全体をスッキリさせてあげる事も枯らさないコツです。そして再び植えかえる際は、キレイな土に植えてあげて下さい。
また、ウォータークローバーは、肥料過多でも根腐れしてしまいます。良かれと思い与えた肥料が、逆効果になってしまう場合もあります。
肥料をあげる場合は、ほんの少しにしておくか?ウォータークローバーは肥料なしで育ちます。肥料過多は、根腐れをおこしウォータークローバーが枯れる要因にもなりますので、このあたりも注意が必要ですね。
ウォータークローバーの就眠運動
ウォータークローバーは、日中の明るい時間帯は葉を広げていますが、薄暗くなる夕方あたりから葉をパタンと閉じてしまいます。この姿は、まるで『寝ているzzz』かのようで本当に可愛らしい姿を見せてくれます。
朝日が昇る頃には、再び葉を開きます。このような運動を『就眠運動』と言います。とても面白い習性ですね。
ウォータークローバーの育て方まとめ
- 葉の見せ方によってウォータークローバーの最適な水深が変わる
- ビオトープでも水槽でも育てられるが水中で育てる場合は屋内水槽の方が適している
- 生体がいるビオトープや水槽に肥料は『イニシャルスティック』
- 簡単に増やせるが、増え過ぎに注意
- 水槽ならソイルが適しているがビオトープなら赤玉土が良い
- ウォータークローバを枯らさない為にも、水温上昇、水質悪化、肥料過多には注意しよう
- 同じウォータークローバーでも、品種により寒さに強いものとそうでないものがあります。しかし、凍結にさえ注意すればどれも屋外で越冬が可能です。
今回はウォータークローバーの育て方についてご紹介しました。皆様のビオトープ作りの参考にしていただけると幸いです。
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