ビオトープ

ナガバオモダカに最適な水位は?上手な育て方や増やし方

2022年5月20日

ナガバオモダカに最適な水位は?上手な育て方や増やし方

ナガバオモダカ

ビオトープでナガバオモダカを育てる時に最適な水位はどのくらい?

ナガバオモダカの上手な育て方は?

ナガバオモダカの増やし方は株分け?

ナガバオモダカは手入れや剪定が必要?

ナガバオモダカは冬は室内でないと枯れる?

こんなビオトープに最適なナガバオモダカに関する疑問についてご紹介いたします。

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ビオトープでナガバオモダカを育てる時に最適な水位

ビオトープに適した水草はいくつかありますが、丈夫で育てやすいナガバオモダカはビオトープに最適な水草の一つです。

水生植物の中でも抽水植物に分類されるナガバオモダカは、根本をしっかりと水に沈めて育てます。

では、ナガバオモダカを育てるのに最適な水位とは一体どのくらいなのでしょうか?

ナガバオモダカに最適な水位は根元から約2cm〜10cm程度です。

ナガバオモダカは沼地や湿地で育つ抽水植物なので、根本と茎や葉の下部が水の中に沈んでいる状態を好みます。

そのため、水際に植えるよりも根をしっかり水中に沈めてあげる方が元気に育つので、最低でも根元から2cm程度の水位は保つようにしましょう。

ナガバオモダカの草丈は成長期には20cm~60cm程度に成長し、休眠期には5cm~15cm程度になります。

休眠期には葉が全て水中にあった方が緑の葉っぱが保たれるので、根元から10cm程度まで水位があった方が良いでしょう。

メダカや金魚のビオトープの場合も水位を根から10cm程度と高くして、ナガバオモダカの葉を水中に深く沈み込ませた方が、メダカたちが葉の間を隠れ家にしたりできるのでおすすめです。

では、購入してきたナガバオモダカの株がまだ小さく、水位を10cm程度にすると葉が全て水中に沈んでしまう場合はどうすれば良いのでしょうか?

このような場合でもそのままで問題ありません。

ただ、水辺の植物には水中葉と水上葉があると言う事を理解しておきましょう。

水中葉と水上葉とは言葉の通り水中で育つことの出来る葉と水上で育つ葉の事です。

購入したナガバオモダカが水上葉の場合、水中に沈めてしまうと一度葉が枯れてしまいますが、環境に適応した新しい葉が生えてきますので問題ありません。

購入時の葉を枯らさずに育てたいと言う時は、ナガバオモダカの成長に合わせて徐々に水位を上げていくようにすると綺麗な葉を保ちながら育てることができます。

ナガバオモダカは丈夫な植物なので、根が完全に乾燥するか、よほど深く水中に沈めてしまわない限りダメになる事は無いので安心して下さい。

ナガバオモダカの上手な育て方

ナガバオモダカを上手に育てるにはどのようにすれば良いのでしょうか?

実を言うとナガバオモダカはとても丈夫な植物なので、育て方はとても簡単です。

上手に育てるためのポイントは次の5つだけです。

  • 適度な水位を保つ
  • 用土は根の張りやすい赤玉土を使う
  • 鉢などの容器に植えてビオトープ内に沈める
  • 日光に半日以上当たる場所で育てる
  • メダカや金魚などの生体がいる場合は肥料は不要

前述のように抽水植物であるナガバオモダカは根がしっかり水中に沈んでいる方が元気に育つので、適切な水位を保つようにします。

ナガバオモダカを植えるための用土は赤玉土がおすすめです。

もちろんソイルや水生植物の土でも問題なく育てる事はできます。

水生植物の土のパッケージ裏側にもオモダカが登場するくらい相性の良い土とも言えます。

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ナガバオモダカをビオトープに導入する際には鉢などの容器に植え、容器ごとビオトープ内に沈める方法を取ると管理がしやすくなります。

ビオトープ内に地植えするという方法もあるのですが、この場合、ナガバオモダカが深く沈み込まないように水位を調節しなくてはいけません。

また、地植えだとナガバオモダカがどんどん増えてしまうため、ビオトープの景観が崩れてしまう恐れがあります。

鉢植えならば鉢の高さがあるので水位が深いビオトープでも問題なく育てられます。

また、増えて広がりすぎる心配が無いですし、越冬や株分けなどの管理がとても楽になるので鉢植えがおすすめです。

ナガバオモダカは半日陰のような場所でも育ちますが、より元気に育てるには十分な日光が必要です。

最低でも半日程度は日光が当たる場所で育ててあげましょう。

通常の植物栽培では植物の成長を促すために定期的に肥料を追肥します。

ですが、ビオトープでナガバオモダカを育てる場合には基本的に肥料は必要ありません。

何故なら、肥料を使うことで水が富栄養化を起こす恐れがあるからです。

水中の富栄養化は水の濁りやアオミドロが発生する原因となります。

何よりメダカなどの生体が出す排泄物からナガバオモダカの成長に必要な養分が発生するので、肥料を与えなくても育てる事ができるのです。

園芸用の肥料ではなく、水草専用の肥料を上手に取り入れることで綺麗に育てることもできます。

この辺りの肥料量の調整はそれぞれのビオトープの環境によって変わってきますので、実践と経験が必要になってきます。

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以上がナガバオモダカの上手な育て方です。

ナガバオモダカの増やし方と株分け

ナガバオモダカは株分けする事で簡単に増やす事ができます。

ナガバオモダカの場合、地下茎が伸び、その先に子株が芽を出し増えていきます。

ナガバオモダカは繁殖力が旺盛で、子株がどんどん増えるので、株分けして増やすのはとても簡単です。

株分け方法も難しくありません。

株分けはナガバオモダカが成長期を迎える前の春先に行います。

ナガバオモダカを土ごと鉢から取り出します。

この時、地植えしているとナガバオモダカを取り出すのが大変なので、株分けなどの管理を考えるとやはり鉢植えでの管理がおすすめです。

次に、水を入れたバケツを用意して、その中でナガバオモダカの根の周りの土を優しく洗い流します。

すると、株同士が地下茎で繋がっているのが見て取れます。

後はそれぞれの株を優しく引っ張ってあげれば簡単に分かれるので、これで株分け終了です。

株分けしたらそれぞれを別の鉢に植えてあげれば、またどんどん増えていきます。

このように、ナガバオモダカは株分けで簡単に増やす事ができます。

ですが、繁殖力が高いため増え過ぎてしまうというケースも。

もし増えすぎた場合には、必ずゴミとして処理するようにしてください。

可哀想だからと川などに捨てるのは絶対にやめましょう。

何故なら、ナガバオモダカを川などに捨ててしまうと、その繁殖力の高さからどんどん増えてしまい、元々生息している日本の植物の生息域を奪ってしまう可能性があるからです。

そのため、ナガバオモダカは環境省による生態系被害防止外来種に指定されています。

日本の生態系を守るためにも増えすぎた株は必ず処分してください。

以上のように、ナガバオモダカは繁殖力が高く、初心者の方でも株分けすることで簡単に増やすことができます。

ナガバオモダカは手入れや剪定が必要?

ナガバオモダカを育てる上で、定期的な手入れや剪定は必要なのでしょうか?

結論から言うと、基本的に手入れや剪定は必要ありません。

ナガバオモダカをビオトープ内に沈めておけば放っておいてもどんどん成長するため、定期的な手入れや剪定は特に必要ありません。

手入れをするとしたら枯れた葉を取り除いたり、春先に株分けする際に枯れた下草を処理したり、根詰まりしないように年に一回ほど植え替えするという程度です。

基本的に水さえ切らさなければナガバオモダカは元気に育ちます。この手のかからなさも魅力の一つですね。

ナガバオモダカは冬は室内でないと枯れる?

ナガバオモダカは多年草なので、冬を越えれば春にまた青々とした葉を伸ばします。

では、ナガバオモダカを越冬させるにはどうすれば良いのでしょうか?

冬は一旦室内に入れないと枯れてしまうのでしょうか?

ナガバオモダカは寒さに強いので、よほど雪深くなる寒冷地以外であれば、そのまま屋外で越冬させることができます。

また、葉をしっかりと水中に沈めてあげれば、冬の間も緑の葉が楽しめます。

ナガバオモダカは冬になり水温が下がると水上葉が枯れ、水中葉に置き換わります。

冬の間もこの水中葉が水上に出ないように水位を管理してあげれば、緑の葉が保たれます。

水上に出てしまうと枯れてしまいますが、春になればまた水上葉が出てくるので心配ありません。

ただし、少し発育が遅れる事があるため、なるべくなら冬の間も水中葉を枯らさないようにしましょう。

また、水の表面が凍ってしまったとしてもナガバオモダカは枯れることは無いので心配ありません。

ただし、根っこまで凍ってしまうと流石に腐って枯れてしまいます。

そのため、水位が低く水が全て凍るようなビオトープの場合や、厚い氷が張るような寒さの厳しい地域では室内で管理した方が良いでしょう。

以上のように、ナガバオモダカは寒さにとても強いので、根が凍らないように管理すれば屋外で越冬させる事が可能です。

ナガバオモダカの育て方まとめ

  • ビオトープでのナガバオモダカに最適な水位は10cm程度
  • 日光に半日以上当たる場所で水を切らさないようにすれば良く育つ
  • ナガバオモダカは株分けで増やす事ができる
  • 定期的な手入れや剪定は必要無い
  • ナガバオモダカは寒さに強く根さえ凍らなければ屋外で越冬可能

今回はビオトープに最適なナガバオモダカの育て方についてご紹介しました。皆様のビオトープ作りの参考にしていただけると幸いです。

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