水草の植替え・レイアウト

水草の活着とは?石や流木に活着するおすすめの水草の種類と活着素材とその方法

2021年2月16日

水草の活着

水草の活着ってなに?

水草を石や流木などに活着させる方法を知りたい。

活着素材とそれぞれのメリット・デメリットを知りたい。

活着におすすめの水草の種類を知りたい。

活着素材って、いろいろあるけど結局どんな活着素材を使えばいいの?

こんな水草の活着についての疑問にお答えします。

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水草の活着とは?ガーデニングとは違う

ガーデニング用語では移植した挿し木や接ぎ木した苗がしっかり根付いて成長し始めることを「活着」と呼びます。

水草水槽でも挿し戻しと言ってトリミングした水草をソイルに植える作業はありますが、その作業を活着と呼ぶことはありません。

水草水槽での活着とは流木や石などに水草が密着して成長することを指します。

よってソイルに根を下ろすだけの水草を活着する水草とは呼びません。

自らの根もしくは仮根を石や流木などに固定できる種類の水草を活着する水草と呼んでいます。

※仮根とは苔植物に備わっている機能の一つで本当の意味での根ではありません。

根の持つ機能である水を吸い上げる能力を持たないもので、その場に固定することを目的とする根のようなものです。

ガーデニングに慣れ親しんでいる方からすると「水草を活着させる」と聞くと最初は少々違和感があるかもしれません。

石や流木に活着するおすすめの水草の種類

コケの仲間

ウィローモス

苔の仲間にはウィローモス、南米ウィローモス、ウォーターフェザー、プレミアムモスなどが知られています。

苔の仲間は活着する際に仮根で活着するため比較的活着が早い種類が多いのが特徴です。

また自由に形を変えられるため初心者でもカッコいいレイアウトが作りやすいのも特徴です。

南米ウィローモスは三角形に広がっていく姿が魅力的ですが、ウィローモスに比べると活着力は弱くなります。

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ミクロソリウムの仲間

ミクロソリウム

ミクロソリウムは水性シダの仲間で流木などに巻き付けることで自然の森の中のようなレイアウトを作り上げることができます。

ウィローモスなどに比べると活着は遅めです。

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ボルビティスの仲間

ボルビティス

ボルビティスは落ち着いた緑色が印象的な陰性水草です。

活着は遅めですが、しっかり活着すると陰性水草の中でも丈夫なので育てやすい水草です。

アヌビアスの仲間

アヌビアス

初心者でも育てやすい水草として知られている水草です。

非常に丈夫ですが、成長が遅いため活着に時間がかかることやコケが付きやすいなどの厄介さも持ち合わせています。

レイアウトで多用し過ぎるとレイアウトがまとまりにくくなってしまいますのでアクセント的に配置するとうまくレイアウトしやすい水草です。

ヤマトヌマエビやサイアミーズフライングフォックスなどを入れておくコケ対策になります。

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ハイグロフィラ・ピンナティフィダ

ハイグロフィラピンナティフィダ

ハイグロフィラピンナティフィダは有茎草なのに活着する珍しい水草です。

ギザギザの切れ込みが葉に入る姿がレイアウトのアクセントとなるため非常に人気の高い水草です。

この水草を活着させるには少々コツが必要になります。

詳しくはこちらの記事でご紹介していますのでご覧ください。

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水草を石や流木に活着させる方法

水草を流木や石などに活着させる方法には大きく分けて押さえつけと貼り付けの二通りがあります。

押さえつけ方法とはビニタイや糸、結束バンドなどのようなもので巻きつけるように固定します。

貼りつけ方法とはアロンアルファやボンドのような接着剤で水草を固めてしまう方法です。

どちらの方法も基本的には素材と水草を水中から出して行います。

小さな流木や石であれば水草を固定してから水槽に沈めれば良いですし、レイアウト済みの流木などに水草を活着させるのであれば水槽の水位をさげて作業します。

水槽立ち上げ時の活着であれば水槽に水を張る前に水草の活着を済ませた方が作業はやり易くなります。

「水から出して作業すると水草が枯れてしまうのでは?」と思う方もいるかもしれませんが安心してください。

活着する水草は水から出してもすぐにしおれて枯れてしまうようなことはありません。

もし長時間の作業になるようならこまめに霧吹きをしながら作業するようにすれば水分は保持できます。

活着素材のメリット・デメリット

活着方法に二通りあることがわかったところでそれぞれにどのようなメリットとデメリットがあるのかもご紹介します。

活着素材のメリット・デメリットを理解してご自身の活着にあったものを選びましょう。

ビニールタイ・結束バンド

まず、押さえつけ方法で使われるビニタイや結束バンドは結び方の特徴や製品サイズから水草を活着させる場所が限定されてしまいます。

細めの流木の枝にアヌビアスなどの水草の根を固定するには最適です。

ビニタイや結束バンドは、巻いてしまえば完成ですので作業的には簡単です。

ただ、活着箇所によってはビニタイや結束バンドが丸見えになってしまい見た目があまり良くないというデメリットがありますので上手く隠れるような場所で使うようにしましょう。

糸類

活着で用いる糸には時間の経過とともに溶ける糸と溶けない糸があります。

ADAで販売されている【モスコットン】のように自然の成分でできている糸は活着に使用しても1ヶ月くらいで徐々に溶けていきますので水草が活着した頃には溶けてなくなるため見栄えが良くなります。

ただ、このような糸は活着が早い水草でないと活着前に効力を失ってしまい水草が剥がれてきてしまうこともありますので使い分けが必要です。

身近な物で代用するのであれば、下記のような洋裁用の木綿糸(コットン100%)でも代用できます。洋裁木綿糸も、ずっと水槽に入れていくと溶けてなくなります。

流木に巻き付けるのであれば、茶色の糸を使うとあまり目立ちません。下記は、コットン100%の木綿糸です。

また、リシアなどのように活着しない水草を小石に固定したり流木に固定したい場合には【ポリエステル】などの化学繊維でできている糸や、テグス糸などを使うようにします。

ADAの【リシアライン】などがこのような用途目的で販売されています。

化学繊維(ポリエステル)の糸は、下記のような糸になります。

接着剤(ボンド)

貼りつけ方法で使用する接着剤のメリットはビニタイや結束バンドのように目立たないことや糸のように巻き付けに技術を必要としないことです。

さらにどのような場所にも利用できるという面でも使い勝手がよいものです。

デメリットとしては使用する接着剤によって硬化時間にムラがあることや成分の溶け出しによりエビなどが死んでしまう事故が起こることがあります。

接着剤を使用する際には【水草専用の接着剤】として販売されているものを使うようにしましょう。

また使用方法をしっかり確認した上で使用することでトラブルを抑えることができます。

水草の接着剤についてはこちらの記事にて詳しくご紹介していますのでご覧ください。

シリコンゴム紐

シリコンゴム紐はシリコンでできているので、弾力性もあり伸びるので流木や石などに縛りやすいメリットがあります。ただ、あまり強く縛ってしまわず優しく縛らないと根が傷み枯れてしまう場合もあるので力加減に注意して下さいね。

同じゴムでも、【輪ゴム】はNGです。水槽内では劣化し白くなってしまいますし、強く締め付け過ぎてしまうので根が腐ってしまいます。お手軽ではあるのですが、輪ゴムは辞めておきましょう。

水草の活着について まとめ

  • 水草の活着とは水草が流木や石に根を下ろすこと。
  • 活着方法には大きく分けて押さえつけ方法と貼りつけ方法がある。
  • ビニタイや結束バンドは簡単だが、目立つ。
  • 糸は巻き付けに多少の技術が必要。
  • 糸には溶ける糸と溶けない糸があるので使い分ける
  • 接着剤は水槽専用のものを使う。
  • 接着剤は使い勝手は良いがしっかり使い方を理解して使う必要がある。
  • ウィローモスなどの苔の仲間は活着が早い。
  • ミクロソリウムの仲間は自然の雰囲気を作りやすい。
  • ハイグロフィラピンナティフィダは活着にコツがいる。

今回は水草の活着とおすすめの水草についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。

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