水槽の水換え・掃除

水槽の白濁りが治まらない。白濁は放置していい?水が濁る原因と対策

2019年11月19日

水槽の白濁りが治まらない。白濁は放置していい?水が濁る原因と対策

水槽の白濁

水槽の白濁りが取れない・治らない。

水槽の白濁りは放置していいのか?

水槽の白濁はなぜ起こるのか?原因はなに?

水槽の白濁りにエアレーションは効果がある?

こんな水槽の水が濁る原因と対策方法についてご紹介いたします。

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水槽の白濁りが取れない・治まらない

熱帯魚や金魚、メダカなどを飼育していると水槽の水が白く濁る「白濁り」が起こることがあります。

一時的なもので濾過フィルターを回していれば、すぐ無くなってしまうものならいいのですが、何日経っても白濁りが取れないこともあります。

水槽の白濁りが発生する原因にも色々あり、水槽立ち上げ時に起こる有機物の巻き上げや濾過バクテリア不足・死滅、さらには生体の排泄物や餌の食べ残しの腐敗など様々です。

どのような現象を白濁りと呼ぶのかは人それぞれだと思いますので、ここでは白濁りの定義は無視して水が白っぽく見えてしまう現象についてそれぞれ説明していきます。

水が濁る原因の違いにより白濁がすぐに治まるケースと何日経っても治まらないケースがあります。

それぞれの原因に対して対策が必要となってきます。

水槽の白濁りは放置しても良いのか?

水槽の白濁りは放置しても大丈夫なのか?

水槽の白濁り自体が生体に悪影響を与えることはありませんので、数日の放置でしたら問題ありません。

しかし、白濁りが続いている状態は濾過バクテリアが不足している状態ですので、水質は極端に不安定です。

よって生体に悪影響を与える物質が蓄積しやすかったり、コケが生えやすいなどのリスクがありますので、あまり長期に渡って放置するのは望ましくありません。

また白濁により水中の光の透過率も下がりますので水草に届く光も弱くなってしまいます。

白濁そのものには問題が無くても間接的に色々な問題が発生しやすい環境を作ってしまうことは否めません。

水槽の白濁り原因と対策

まず、早急に対策が必要で一番対策が簡単なものは生体の排泄物や餌の食べ残しの腐敗です。

これは水槽の濾過能力に対して明らかな生体数過剰や餌の与えすぎによるものです。

この原因の場合には、水槽の底に生体の排泄物や餌の食べ残しがあり、腐敗が進んでいることが確認できるはずです。

そのような時には餌の量を減らす、濾過フィルターを追加もしくは能力アップ、生体の数を減らす(別水槽を用意)、水換えの頻度を高めるなど水質維持の対策が必要となってきます。

水換え時にしっかり生体の糞や餌の食べ残しを排出できているかどうかも重要な要素です。

いくら水換えを行なっていても水を腐らせる原因物質を取り除けていなければ、すぐに水は腐敗してしまいます。

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水換え時にはプロホースなどを利用して水槽の底に溜まった有害物質をしっかり排出するようにしましょう。

次に水槽立ち上げ時の白濁りですが、これは底砂に使用する床材の種類によって起こる微粒子の巻き上げなどがあります。

生体を入れる前でしたら、多めの水換えにてある程度クリアな水にすることができます。

さらに吸着能力の高い活性炭などをろ材に使用する事により余分な有機物を取り除くことができます。

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物理的な除去ができたら、あとは濾過バクテリアの繁殖を待つようにします。

2、3日して再度現れる白濁りや、活性炭を利用しても取りきれない白濁りは生物濾過と呼ばれる濾過バクテリアの働きに頼るしかありません。

濾過バクテリアは通常2週間程度で水槽内にしっかり繁殖すると言われています。

よって正しい管理をしていれば、2週間ほどで白濁りは落ち着き、クリアな水へと変わっていきます。

濾過バクテリアの不足と死滅

水槽を立ち上げてから随分と日にちは経過している。

生体の数も過剰とは思えない。

餌の与えすぎや水換えをさぼっているなど特別水質が悪化しているようにも見えない。

そのような時に起こる白濁りの原因の大半は濾過バクテリアの不足と死滅です。

自然の池や川に限らず、私たちの管理する水槽などの環境でも輝くように透明な水を作るのは濾過バクテリア(微生物)です。

水の中では濾過バクテリアの他にも植物性プランクトンや動物性プランクトンなど様々な微生物の働きがありますが、そこまで細かく説明してしまうと話が逸れてしまいますので、ここでは濾過バクテリアとまとめさせていただきます。

よって濾過バクテリアの繁殖無くして濁りのない透明度の高い水槽維持はできません。

そこで・・・

水槽の透明度と密接な関係のある濾過バクテリアはどうすれば増えるのでしょうか。

端的に言えば、濾過バクテリアは何処にでも存在しますので、適切な水槽管理をしていれば徐々に増えてきます。

逆に濾過バクテリアがいつまでも増えない水槽は白濁りがおさまらないだけではなく、アンモニアや亜硝酸の値が高まる危険性があり、さらにコケに見舞われやすい水質とも言えるのです。

では濾過バクテリアが繁殖しやすい適切な水槽管理とはどのようなものなのでしょうか。

まずは水道水のカルキに気をつけることです。

濾過バクテリアは目には見えない存在ですので、扱いが粗悪になりがちですが、水槽の中では常に濾過バクテリアという生物が活動しているという意識を持っておきましょう。

カルキは濾過バクテリアに多大なダメージを与えてしまいますので水換え時などにはしっかりとカルキ抜きした水を使用するようにします。

カルキ抜き

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急激な水温変化もよくありませんので水槽の水温に合わせた水で水換えを行うようにします。

さらに濾過バクテリアが住み着きやすくなるように濾過バクテリアの住処を増やすことも大切なことです。

濾過バクテリアの住処とはろ材や底床です。濾過バクテリアが定着しやすい素材のものを選ぶようにしましょう。

水槽セットなどで販売されている上部フィルターの多くは水槽立ち上げ初期の物理濾過に適したろ材である為、立ち上げ後に生物濾過に適したろ材を追加するなどの対策を行うと濾過バクテリアが繁殖しやすくなります。

ろ材の中には「バクテリア住み着き済み」ろ材なども販売されていますので、それだけろ材とバクテリアの関係が重要視されており、且つそのような商品に需要があることの証明でもあります。

確かにアクアリストにとって長年育て上げたろ材は宝とも言えるものです。

さらに生物濾過に有効な濾過バクテリアが住み着きやすい多孔質な底床などもありますのでそれらを取り入れるのも良い方法です。

濾過バクテリアが住み着く場所が確保できたら次はバクテリアの餌も必要となります。

濾過バクテリアは熱帯魚などの排泄物や餌の食べ残しなどを餌として増殖していきますので、何もいれていない水槽よりも適度に生体を入れてある水槽の方が繁殖しやすくなるのです。

さらに水草を適度に入れてある水槽では、濾過バクテリアによって分解された栄養分を水草が吸収して成長します。

その際に水草の持ち合わせている水質浄化能力によってさらに水は透明なものへとなっていきます。

この一連の流れが自然の中で行われている水質浄化の仕組みなのです。

だから自然の中では人が手を加えなくても綺麗な水が流れ、素晴らしい環境が作られるのです。

この仕組みを水槽の中で作り上げることが出来れば水の白濁りは無くなるはずです。

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濾過バクテリアを投入する

最後にもう一つ。

濾過バクテリアを立ち上げ当初から投入することで水槽内の濾過バクテリアを短期間で増やすことも出来ます。

わざわざ投入しなくても徐々には増えてきますが、バクテリアを投入することで短期間で水を作り上げることも可能なのです。

ただ、この際には先に述べました濾過バクテリアの管理がしっかりできることが前提です。

管理が疎かのまま濾過バクテリアを投入しても上手に増やすことが出来ず、水を作ることはできません。

濾過バクテリアの管理をしっかりマスターしましょう。

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ろ過フィルター ろ材の見直し

水槽内の白濁りの原因として、ろ過フィルターやろ材などの『ろ過システム』に原因がある場合もあります。

美しい水槽レイアウトを維持する事や、生体や水草の健康を促すには【ろ過フィルター】の状態も非常に重要になってきます。

水槽の白濁りは飼育者にとって頭を悩ます問題の一つですよね?しかしその多くは、ろ過フィルターとろ材のメンテナンス不足に起因している事が少なくとも現状としてあるのも事実です。

ろ過フィルターは水槽内の水をきれいに保つ装置の事で、ろ材はその中に入っている素材の事です。

このろ材の役割は有害な化学物質を分解し水質を安定させる重要な役割がありますが、長期間の使用によりろ材は劣化ししだいに機能も低下していきます。

その結果として水の流れが悪くなり、ろ過機能が十分に働かず水槽の白濁りにつながる事もあります。このようにろ材が詰まってしまう事で、有益なバクテリアのバランスも崩れさらに水質の悪化を招く事になるので注意が必要です。

このような問題を回避するため、ろ過フィルターとろ材の定期的な清掃と交換が不可欠になってくるわけです。

ろ過フィルターの清掃をする際は、ろ材に住み着いている有益なバクテリアを洗い流し過ぎないようにする事がキモです。バケツなどに飼育水を入れ、その中でろ材の汚れを洗い流されると良いでしょう。

また、ろ材の交換についてですが水槽の状態を見ながら適切なタイミングで行うことが望ましいです。一般的には数ヶ月に1度の交換が推奨されますが、水槽の状況に応じて臨機応変に変更することも大切でです。

ろ材には様々な種類がありますので、目的に適したものを選ぶようにしましょう。例えばスポンジやセラミックリングは、『物理的ろ過』と『生物ろ過』の両方に適しています。

よって、ろ過フィルターやろ材を見直すことで、水槽の白濁りを解消し白濁りのない水質に近づける事ができます。美しい水槽を長く楽しむためにも、これらのポイントを押さえておかれると良いでしょう。

物理的ろ過とは?

物理的ろ過とは?スポンジやウールマットなどのろ材を使い、フィルターを通す事で魚の排泄物や食べ残し、その他の大きな粒子などの不純物を取り除くろ過システムの事を指しています。

生物ろ過とは?

生物濾過とは?水質を安定させるために微生物を活用するろ過システムです。

例えばセラミックリングやバイオボールなどのろ材は、有益なバクテリアの住処となります。濾材に住み着いたバクテリアが水中のアンモニアや亜硝酸塩といった有害物質を無害な物質に分解してくれます。

これらの生物ろ過の過程は、水槽内の生態系のバランスを保つ上で長期間にわたって水質を安定させる効果があります。

よって、水槽内の健康な環境を維持するためには『物理的ろ過』と『生物ろ過』の両方がとても重要になってきます。

白濁りにエアレーションは効果的か

水槽が白濁りしてしまった際にエアレーションを行うことで白濁りの解消はできるのか?

エアレーションのみで水槽の白濁りを解消することはできませんが、エアレーションの効果により白濁りの解決を早めることはできます。

白濁りの原因にもよりますが、バクテリア不足による白濁りの場合にはエアレーションを行うことでバクテリアが活発に活動できるため結果的に白濁りの解決へとつながります。

また白濁りが起きている水槽は光の透過率がさがり水草の光合成も盛んに行われなくなります。

そのような時に水草の代わりに水槽内に酸素を供給することで全ての生体にとって良い結果に繋がります。

水槽の白濁り除去・解消法

それぞれの原因に対して対策をしていくことは必要ですが、今現在の白濁りをまずは除去したい、解消したいと考えるならばやはり水換えに勝るものはありません。

白濁りをした水を排水して、新しい水を入れる事により一時的に白濁りを解消することは可能です。

濾過フィルターを回すことでも多少の白濁りは解消出来ますが、設置してあるフィルターの目の大きさによっては微細な有機物を取り除くことができないものもあります。

また、立ち上げ時の底砂の粉塵などでしたらすぐにフィルターが目詰まりを起こして機能しなくなってしまうこともあります。

よって水換えが一番効果的な方法です。

効率的に水換えをする方法としてはサイフォンの原理を利用して排水を行いながら新しい水を足していくなどのやり方があります。

水換えのコツは水槽の底の方の水をしっかり吸い出すことです。

さらに熱帯魚などの生体がいる場合には水温の急激な変化や水質(pH)の急激な変化などに注意して行うようにしましょう。

一つの方法として生体を一時的に別の容器に避難させておいて水換えを行い、水換え後に水合わせをしながら戻すなどの方法もあります。

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水槽の白濁についてまとめ

  • 水槽の白濁の原因は一つではなく、色々な白濁がある。
  • 白濁自体は生体に悪影響を与えるものではないので放置しても問題ない。
  • 白濁の状態は水質が不安定で急激に悪化する恐れがあるので注意。
  • 生態の排泄物や餌の食べ残しが原因の白濁りはすぐに対応が必要。
  • 白濁りと濾過バクテリアの因果関係は強く、バクテリアが育つと白濁りは治る。
  • 白濁りに対してエアレーションは効果的

今回は水槽の白濁りの原因と対処法についてご紹介しました。皆様の水槽管理の参考にしていただけると幸いです。

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