水草水槽の立上げ準備 水槽の藻・コケ対策

ソイルを使った水草水槽立ち上げでコケを出さない方法

2020年3月2日

ソイルを使った水草水槽立ち上げでコケを出さない方法

水草水草のソイル

水草水槽初心者の多くが失敗するソイルを使った水草水槽の立ち上げ。

立ち上げてすぐコケだらけの水槽になってしまいコケ対策に追われる日々。

なぜコケだらけにならない水槽とコケだらけになってしまう水槽があるのか。

そこにはソイルを使った水草水槽の立ち上げ方の違いがあります。

そんな水草水槽立ち上げ時のコツについてご紹介いたします。

近年では水草水槽の底床にソイルを使用することはごく当たり前のようになってきました。

ソイルを使用した水草水槽の立ち上げにおいて初心者が気をつけたいことをまとめました。

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ソイルを使用するとコケが出やすくなる

栄養系ソイルには水草を育ちやすくするための栄養素が含まれています。

水草にとってはありがたいソイルの栄養素も需要と供給のバランスが崩れてしまえばコケの栄養となってしまいコケだらけの水槽になってしまうことも知っておかなければいけない事実です。

水槽立ち上げ当初はソイルに含まれる栄養が染み出てくるので水槽内は栄養過多になりやすいものです。

栄養過多の状態をそのまま放置してしまうとやがてコケが生えてきてしまいます。

それではそのような状態から理想の状態に持っていくにはどのような管理を行えば良いのか?

換水頻度を上げることで余分な栄養を排出

水槽内の余ってしまった栄養を減らす方法は水換えによる排出か水草による吸収のどちらかしかありません。

水草水槽の換水頻度はどのくらいが適正か?という問いに対しては週に1回3分の1程度などと言われています。

しかしこの換水頻度は安定した水槽における水換えの基準みたいなものなのです。

立ち上げたばかりでソイルの栄養が染み出ているような水槽は誰が見ても安定している水槽とは言えません。

よってそのような水槽で週に1回3分の1程度の水換えが正しいとは言えないのです。

理想を言えば立ち上げたばかりの水槽は毎日でも水換えはしたいものです。

ただ、この時の注意点として毎日3分の1の水換えをしてしまうと水質の変化が激しくなり過ぎてしまいますので毎日行うのであれば、5分の1程度の水換えに留めておきましょう。

週に1回3分の1の水換えに比べて毎日5分の1程度の水換えをするだけでも毎日行っていれば理論上は5日間で全ての水が入れ替わることになります。

さらに1回の水換え量が少なくて済むので水質の急激な変化も起こりにくくなります。

このように換水量を高め余分な栄養を排出することでコケに栄養が回らないようにします。

水草を初めから沢山植えるとコケ対策になる

コケが出ている水槽とコケが出にくい水槽の違いは水槽に植わっている水草の量にも大きく左右されます。

沢山の水草を立ち上げ当初から植栽するとソイルの栄養を吸収できる水草が増えるため水槽内が富栄養化しにくくなるのです。

はじめは水草を少なめに植えてトリミングなどによって増やしていく方法もありますが、そのような方法でも最終的に水草が増えれば水質は安定しやすくなります。

しかし立ち上げ当初は水質が安定しにくく、コケに見舞われやすい水槽となってしまうのも事実です。

立ち上げ当初から水草を沢山植えれば水草がソイルの栄養を吸収してくれるので水換え頻度は少なくて良いのか?

このような疑問を持たれる方もいるかもしれません。

この質問に対しての答えは「水換え頻度は高いままを保ってください。」です。

確かにソイルに含まれる栄養の多くを水草が吸収するためほとんど水草が植わっていない水槽よりは格段に富栄養化は抑えられます。

しかし水中に滲み出てしまった栄養を排出するためにも水換え頻度は高めに保つべきです。

水草には水上葉と水中葉が存在し、購入時の水草の多くは水上葉であることが多いものです。

水上葉は水中からの栄養を吸収できないため植栽当初の水草は根からの栄養吸収が大半を占めます。

その後、水中葉を展開し水中からの栄養も効率よく吸収できるようになります。

水中葉が展開する前というのは水中に放出された栄養はコケの栄養となってしまいます。

そのため、水草がしっかり生長し、水中葉になるまでは水換え頻度は高めに保った方が水質が安定しやすくなります。

熱帯魚やエビなどの生体はすぐに入れない

水槽をセットするとすぐに熱帯魚やエビなどの生体を入れたくなるものですが、生体の投入はじっと我慢です。

生体の投入タイミングもコケの発生に影響を与える要因の一つでもあります。

その理由はアンモニアや亜硝酸などの毒性が高い物質が溜まりやすくなる時期であることと生体の排泄物による水質悪化です。

水草は水槽セット初期から沢山入れる方が水槽にとってメリットが多いものですが、生体に関してはデメリットの方が多くなります。

もともとソイルの栄養分によって水槽内は富栄養化している状態に生体の排泄物が加わるとさらに水槽内は栄養過多になってしまいます。

また、水槽立ち上げ当初は濾過バクテリアの働きも活発になっていないためそれらの物質を分解してくれる生物も少ないのです。

コケが増えてしまうことを懸念してコケ取り生体などをすぐに入れてしまうと実は逆効果です。

まずは水草の植栽量と水換え頻度によって水質を安定させ、水草がしっかり育つ環境と濾過バクテリアがしっかり育つ環境を維持しましょう。

その後、水が落ち着いたらコケ取り生体などを投入し、コケ予防とコケ対策をすると効果的にコケを抑えることができます。

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水草が元気に育つための設備はケチらない

いくら沢山の水草を植えても植えられた水草が元気に育たなければ全く意味がありません。

水槽内の水草が水草本来の力を発揮して初めて水質浄化能力の効果が現れます。

そのためには水草育成のための設備にはある程度のお金をかけてでもしっかりとした環境を整えてあげることが大切なことです。

どんなに適切な頻度と量の水換えを行ってもどんなに沢山の水草を植えても水草が元気に育っていなければコケのでない水槽を維持することは非常に難しいものです。

そのことを常に頭に入れ、水草が元気に育つ環境維持に努めましょう。

まとめ

  • ソイルの栄養は諸刃の剣。上手に使えば水草が元気に生長するが、間違った管理はコケの発生へと繋がる。
  • 富栄養化した水槽は水換え頻度を高めて余分な栄養を排出する。
  • 水草の植栽量が少ない水槽と多い水槽ではコケの出方が変わる。
  • コケ取り生体の投入は水槽立ち上げ当初ではなく、水がある程度落ち着いてから行う。
  • 水換え頻度や水草の植栽量はコケの発生と因果関係が強いが一番大切なことは水草が元気に育っていること。
  • 水草が元気に育つ環境でなければ長期的に安定した水槽を維持することは絶対にできない。

今回はソイルを使った水草水槽立ち上げでコケを出さない方法についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。

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