オーストラリアンノチドメ(クローバー)の育て方・植え方・レイアウト
オーストラリアンノチドメ(クローバー)の育て方や植え方、レイアウトへの上手な活用法や維持管理などを紹介しています。
オーストラリアンノチドメはオーストラリアンクローバーやオークロ、オーストラリアンヒドロコティレなどとも呼ばれるオーストラリアに分布するセリ科の植物です。
日本にもノチドメは自生していますが、日本のものに比べるとオーストラリアンノチドメのほうが葉の切れ込みが深くなる特徴があります。
1cm程度の大きさの葉を広げながら匍匐して育つので、水槽の前景や小型水槽に最適な水草として近年人気が高まっています。
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オーストラリアンノチドメ(クローバー)の育て方
オーストラリアンノチドメの育成難易度は低く、強めの光さえ確保できれば初心者にも育てやすい水草です。
基本的な育成方法は水温26℃前後、pH5〜7程度、強めの照明と適度な液肥の投入で問題なく育ちます。
弱めの光でも育たないわけではありませんが、光が不足すると立ち上がる習性がありますので、立ち上がらずに匍匐して育っていれば光量は問題ないというような判断もできます。
この辺は同じ有茎系水草であるグロッソスティグマと似ている面があります。
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環境に馴染むと急激に生長速度をあげて底床にこんもりとした水草の絨毯を作ります。
その姿がオーストラリアンノチドメの魅力なのですが、定期的に掃除をしてあげないと根元に餌の食べ残しや生体の糞などが溜まり水質が悪化してしまいます。
そうなるとひげゴケや藍藻など様々なコケに見舞われやすくなりますので気を付けたいところです。
定期的な掃除とトリミングで綺麗なオーストラリアンノチドメを維持できるようにしましょう。
オーストラリアンノチドメはco2無しで育つのか?
オーストラリアンノチドメはco2無しで育てることができるか?
多くの人が一度は考える疑問ではないでしょうか。
結論から言いますと植物は成長のための光合成を行う際に必ずco2を必要としますのでオーストラリアンノチドメに限らず全ての水草はco2無しでは育ちません。
ただ、co2の添加をしなくても水槽内のco2は0ではありませんのでその微量なco2を利用してオーストラリアンノチドメは育つことが出来ます。
co2添加と無添加の違いについては後々お話ししますのでまずはco2の必要性についておさらいしておきましょう。
植物は自然の工場みたいなものです。
わかりやすく考えるために「光は電力」「co2は材料」とします。
電力がしっかりあっても材料が少なければ生産量は少なくなってしまいます。
逆にco2が沢山あっても電力となる光が少なければやはり生産量は増やせません。
水草の光合成にはこのように光とco2のバランスが大切です。
水草の光合成で言うところの生産量が多ければ水草は鮮やかな色合いになり気泡をたくさんあげるようになります。
光合成の副産物である酸素を大量に出すと言うことはそれだけ成長に必要な栄養も大量に作られているため水草は元気に成長します。
co2無しとco2添加有りの違い
co2添加を行なっている水槽と行なっていない水槽では育ち方の違いや様々な問題点があることも理解しておきましょう。
co2を適切に添加している水槽では
- 水草の成長スピードが早まる
- 色合いが鮮やかになる
- 葉に艶と厚みが出てくる
- 丈夫に育ち菌類などに侵されにくくなる
co2が少なければ水草の状態も最高の状態にはならないためほどほどの状態になります。
このほどほどの状態とは成長はするけれども色合いが薄れたり成長スピードが遅くなったり、葉が薄くなってしまったりと見た目の違いに現れます。
水草育成者本人がどのような状態を求めているのかによって水草が成長していると言った判断基準は変わってきます。
ゆっくりでも育っていれば良しとするか、オーストラリアンノチドメ本来の綺麗な姿で生き生きと育てるかは水槽を管理する方の考え方次第でしょう。
よってオーストラリアンノチドメはco2なしでも育ちますが、簡単かつ綺麗に育てるにはco2添加が必要というのが本当の答えかもしれません。
また水槽内のco2量は水草の見た目に影響を与えるだけではなく水質にも影響を与えます。
水草の成長不足は水質浄化能力が低下するため水槽内の窒素やリンの消費も必然的に減ります。
そうなると余った栄養分はコケにまわってしまうためオーストラリアンノチドメがコケに見舞われやすくなるのも事実です。
このような環境ではオーストラリアンノチドメの成長以外にコケ対策についても考えなければなりません。
こう考えると水草水槽におけるco2添加の有り難みを強く感じるものです。
オーストラリアンノチドメはco2添加無しでも育つけれどもできれば綺麗な状態で育てたいと思うのはアクアリストなら当然のことでしょう。
そのためにはできる限り水槽内のco2を維持する管理をお勧めします。
co2は添加システム以外でも補える
co2添加システムが準備できなくても水槽管理者の知識と経験によって水槽内のco2濃度を高めることはできます。
詳しくはこちらのページをご覧ください。
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オーストラリアンノチドメ(クローバー)の植え方
オーストラリアンノチドメは有茎系水草ですが、その茎は非常にか弱く、どちらかといえばつる植物を思わせるような育ち方をします。
よって購入後のオーストラリアンノチドメもつる植物のような姿をしていますので、茎が枝分かれしている節目を2節くらい残すようにカットして底床に植え込んであげると匍匐するように育ち始めます。
逆にあまり長いまま植え込むとそのまま上に伸びていってしまうこともありますので注意しましょう。
オーストラリアンノチドメ(クローバー)のレイアウト
オーストラリアンノチドメは小さな葉を展開して匍匐するため、水槽の前面を覆い尽くすようなレイアウトや中景の石の周り、流木のそばなどに配置するレイアウトが向いています。
小型水槽ならレイアウト次第では後景にも利用することができるでしょう。
レイアウトのコツは初めからあまり密集させずに通水性を考慮しながら植えることです。
そのような植え方をすれば全ての葉にしっかり光が当たるため活発に光合成を行うことができます。
逆に初めから密集させてしまうとなかなか生長し難いうえに水の淀みができてコケの発生原因となってしまいます。
オーストラリアンノチドメ(クローバー)の活着
オーストラリアンノチドメはアヌビアスやミクロソリウムのようにしっかりとした活着はしません。
ただ、柔軟な茎を持ち合わせているので流木やプレートなどに巻きつけることにより自在に自然な雰囲気を作り上げることができます。
実際にアクアリウムショップなどでもオーストラリアンノチドメを色々なものに巻きつけたものが市販されていますので、そのようなものを利用する事で簡単に自然なレイアウトを作り上げることも出来ます。
オーストラリアンノチドメ(クローバー)の水上育成
オーストラリアンノチドメ(クローバー)は水上化も容易ですので、トリミングなどで余ったオーストラリアンノチドメがあったら水上育成を楽しんでみてはいかがでしょうか。
水上化は簡単で、気温が20℃くらいになる季節でしたら、ちょっとした容器にオーストラリアンノチドメを入れておいて毎日光に当ててあげるだけで新芽を展開して水上葉を出し始めます。
オーストラリアンノチドメの水上葉は垂れ下がるように伸びていきますので、その特性を上手く利用してオーストラリアンノチドメの水上葉を色々と楽しんでみてください。
今回はオーストラリアンノチドメの育て方や植え方についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。
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