ヤマトヌマエビが動かない脱皮不全・脱皮失敗!?脱皮の瞬間から脱皮後の状態

ヤマトヌマエビが動かない脱皮不全・脱皮失敗!?脱皮の瞬間から脱皮後の状態

ヤマトヌマエビが動かない脱皮不全・脱皮失敗!?脱皮の瞬間から脱皮後の状態

ヤマトヌマエビやミナミヌマエビなどのエビ類は成長のために定期的な脱皮を行います。そんなエビの脱皮におけるトラブルについてご紹介いたします。ヤマトヌマエビの脱皮にかかる時間はどのくらいか?脱皮後に動かなくなるのは脱皮失敗?脱皮の失敗・脱皮不全はなぜ起こるのか?脱皮不全を極力減らすにはどうしたら良いのかなどについてまとめました。

ヤマトヌマエビの脱皮にかかる時間

ヤマトヌマエビの脱皮にかかる時間をどの状態から考えるかによって脱皮にかかる時間は変わってきます。餌を食べなくなる。水槽の底にジッとしているなど脱皮の前兆が見られるようになってからと考えると意外と長いものですが、脱皮の瞬間(脱皮の行動)だけを考えるとしたら脱皮にかかる時間はほんの一瞬です。

頭の方から殻の背中側が裂け始め頭を出したと思ったら瞬発力を使って尻尾の方まで一気に脱ぎ捨てます。頭が出ても尻尾の方の殻がいつまでも外れないような時は脱皮不全の可能性もあります。そのような個体が複数見られる時には脱皮失敗の原因を改善しなくてはなりません。

脱皮の前兆としては脱ぎ捨てる殻の内側に新しい殻ができ始めているので普段より白っぽくみえる。脱皮直前は餌を食べなくなるので消化管の中になにも見えなくなるなどがあります。餌を食べなくなるので必然的にツマツマもしなくなります。

ヤマトヌマエビが脱皮後に動かないのは脱皮失敗?

脱皮直後のヤマトヌマエビは新しい殻がまだ不完全なため非常に柔らかく外敵に狙われやすいものです。その為、脱皮直後から頻繁に動き回るようなことはなく、水草や流木の影に身を潜めて脱皮が完全に終わるまで時を過ごします。よって脱皮直後に動かない=脱皮の失敗とは言い切れません。

ヤマトヌマエビが安心して脱皮ができるように隠れ家を作ってあげることも脱皮を成功させるコツの一つと言えます。

脱皮が一瞬で終わらずにいつまでも殻を脱ぎ捨てられないでいたり、脱皮の前兆が見えるのにいつまでも脱皮をせずにじっとしているような時には脱皮の失敗である脱皮不全が起きている可能性があります。

ヤマトヌマエビの脱皮失敗・脱皮不全はなぜ起こる

ヤマトヌマエビは脱皮不全を起こすと触覚や目、脚などの欠損や脱皮途中で力尽きて最悪の場合は死んでしまいます。そのような事態を避けるためにも脱皮が失敗してしまう原因についても知っておきたいものです。

ヤマトヌマエビの脱皮不全が起こる原因を知るためにも脱皮のメカニズムについて簡単に説明いたします。

ヤマトヌマエビなどのエビ類は外骨格と呼ばれる硬い殻で覆われていますが、外骨格自体は成長して大きくなっていくことはないためヤマトヌマエビが成長するにつれて窮屈になってしまいます。そのため外骨格を脱ぎ捨てて新しい殻を形成することを脱皮と呼びます。

ヤマトヌマエビなどのエビ類が脱皮をするためには二酸化炭素とカルシウムなどを利用して水に溶けない炭酸カルシウムの殻を作ります。新しい殻を作り出した後、古い殻が脱ぎ捨てられて脱皮が完了します。殻の形成に使われる栄養分は非常に貴重で脱皮後の抜け殻でさえ大切な栄養源となります。

ヤマトヌマエビの脱皮頻度は成熟した親のヤマトヌマエビで月に1回程度、小さなヤマトヌマエビであるほど成長のために頻繁な脱皮を繰り返します。ヤマトヌマエビの脱皮を誘発する理由はいくつかあり、脱皮は成長のために行われる場合と急激な水質変化による刺激によって行われる場合があります。

ヤマトヌマエビは熱帯魚やメダカなどの魚類以上に水質に敏感で水質の悪化、水質の急変、水温の急変、水中の溶存酸素量不足など様々な環境に影響を受けやすいものです。

そのため、頻繁に大量の水換えを行うと脱皮頻度が高まってしまいますのであまりにも脱皮頻度が高いようなときには水換え方法を見直す必要があります。ヤマトヌマエビは水質の変化には敏感であまりにも急激な水質変化には対応できずに死んでしまうことさえありますのでその点から考えても大量の水換えは控えたいものです。

脱皮後にポツポツとヤマトヌマエビが死んでしまうような場合には水質の悪化や急変を疑った方が良いでしょう。水質の悪化と急変どちらもヤマトヌマエビにとっては大きなストレスとなるので避けたいものです。そのためにはこまめな水換えを行うことが必須となります。

脱皮不全の原因には水質の悪化や急変以外にも餌の栄養不足などがあります。日頃から水質維持をしっかり行い健康的な個体維持に努めることで餌をしっかり食べ体力を保持することができます。また餌の種類を増やし色々な餌を与えることで栄養バランスが保たれ健康的な個体を維持することができますのでコケやドライフード以外にもたまにはアカムシなどをあげてみるのも良いでしょう。

脱皮を成功させるためにはしっかりとした殻の形成も不可欠です。ヤマトヌマエビが殻を形成するために欠かせないものが水中に溶け込んでいるマグネシウムやカルシウムといったミネラルです。カルシウムやマグネシウムは硬度を測定することで量を測ることができるために水質管理の項目として扱われることもありますが、ここではヤマトヌマエビに対して必要な栄養素という観点から水質管理とは別に説明いたします。

カルシウムやマグネシウムの量を示す「硬度」はエビの脱皮不全に一番影響していると言われるくらい大切な要素です。脱皮不全が起きない様に普段からミネラル類の添加を心がけましょう。

ソイルの種類によっても違いはありますが、ソイルからもミネラルは供給されています。立ち上げてから年月の経つソイルはミネラルの供給が弱くなるので定期的なソイルの部分入れ替えや大掛かりなリセットを行うことで常にソイルからミネラルの供給を行うこともできます。

脱皮不全の大きな要因とまでは言われていませんが、ミナミヌマエビなどを水槽内で繁殖させる場合において少数個体からスタートして長年世代を進めていくと自殖弱勢が起ってしまいます。どのような生物でも言われていることですが、血統の近いものを長年掛け合わせていくと弱い個体が産まれやすくなってしまいます。よって新しい血統を導入することで遺伝的な問題を解決することはできます。

エビの脱皮と聞くとなんだか簡単に着替えをしているようなイメージに捉えてしまうこともありますが、脱皮について知れば知るほどエビの脱皮とは凄まじい体力を消耗する生死をかけたイベントであることがご理解いただけたかと思います。

ヤマトヌマエビの脱皮不全を極力減らすには

ヤマトヌマエビの脱皮失敗・脱皮不全が起こる理由をまとめると脱皮不全を極力減らすための方法が見えてくると思います。

水槽内の水質の悪化や急変を避ける。水温の急変も避ける。また高水温は水中の溶存酸素量を少なくしてしまうため、エネルギーを大量に消費する脱皮と重なると酸欠を招き脱皮直後に死んでしまうこともあるので注意が必要です。

日頃からしっかりと餌を食べさせて体力をつけさせる。餌の種類にも気を配り栄養バランスの取れた給餌を心がける。マグネシウムやカルシウムなどのミネラルを硬度測定を行いながら管理し、殻の形成に悪影響がでないように維持する。

脱皮後に襲われないように水草や流木などの隠れ家を作ることでヤマトヌマエビのストレスを緩和させる。このような事に注意してヤマトヌマエビの日々の世話を行っていれば脱皮不全は減っていくものです。