ガラス面に付着するコケ 水槽の状況によって変わる原因と対策
水槽ガラス面に付着するコケには茶色くヌルヌルしたものや緑色のスポット状のもの、明るい緑色の糸状のものなどさまざまなコケがあります。
なぜ多種多様なコケがガラス面につくのか?
コケの発生にはそのときの水槽の水質が大きく影響します。
水槽の環境によって変わるそれらのコケの原因と掃除方法についてご紹介いたします。
コケが生えてしまったことをマイナス要素と取らずにコケの発生によって水質を測るバロメーターと考えるとコケも意外と水質管理に役立っているのかもしれません。
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茶色くヌルヌルするコケの原因と対策
硝子面に付着するコケの中で一番最初にお目にかかると言っても過言ではないコケが茶色くヌルヌルした感じのコケです。
このコケはガラス面に対する密着力が弱く拭くとすぐに落ちるコケです。
このコケはろ過バクテリアの繁殖と大きな関係があり、ろ過バクテリアが活発でない水槽立上げ当初に現れます。
その証拠にバケツに水を張って放置しておくと数日後にはバケツの内側がヌルヌルしだし、数週間後には茶コケが発生します。
よってこのコケが発生する水槽ではバクテリアの繁殖を活発にするような対策を行うことが最優先となります。
コケを無くすだけの目的ならオトシンクルスなどを入れることにより綺麗に舐め取ってくれますが、このコケがいつまでもなくならないような水質を続けるとやがて茶色くふわふわした感じのコケが増えだします。
茶色くふわふわした感じのコケが増えだすようだと水質は悪化に向かっているサインですので早急な対策が必要となります。
これらのコケについてまとめると茶色くヌルヌルしたコケは水質安定の通過点ですがふわふわは要注意となります。
このコケの特徴は
- 水槽立ち上げ初期に発生しやすい。
- 濾過バクテリアの繁殖との因果関係がある。
- 擦るとすぐに落ちるので掃除はしやすい。
- 水質が安定してくると自然となくなるコケ。
- コケ取り生体の中ではオトシンクルスが好んで食べる。
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緑色の糸状コケの原因と対策
次に見かけるコケが緑色の糸状のコケですが、このコケは栄養過多や光量過剰なときに現れることが多いコケです。
このコケが現れるようでしたらまず確認しなければいけないことが直射日光の差込です。
窓際などに置かれている水槽で時間の経過とともに直射日光が差し込むようでしたらカーテンなどで日光を遮るような対策が必要となります。
もう一つが照明の点灯時間です。
水草育成における照明の点灯時間は8時間~10時間程度で毎日決まった時間に点灯させておく必要があります。
不規則な生活にあわせて毎日点灯時間がばらばらになってしまうような管理をしているとこのようなコケの発生原因となります。
また必要以上の肥料の投入も水草が吸収しきれず、あまった栄養がコケの生長を助長させこのコケが発生しやすくなります。
もし肥料投入による疑いが強いときは肥料の投入回数や量を減らすことにより対策をおこなってください。
このコケの特徴は
- 太陽光が差し込む環境で増えやすい。
- 照明の点灯時間が長すぎたり、不規則だと増えやすい。
- 富栄養化した水槽では繁殖力が異常に増す。
- 繁殖力が強く1日で一気に増えることもある。
- ガラス面に付着したものは掃除がしやすいが水草などに付着し始めると厄介。
- コケ取り生体の中ではサイアミーズフライングフォックスが好んで食べる。
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スポット状のコケの原因と対策
最後に濃い緑色をしたスポット状のコケがガラス面につくこともありますが、これは水質が安定している水槽でも発生するコケですのでそんなに水質に対して心配することはありません。
見た目にあまりよくないので定期的にスポンジなどで掃除することをお勧めします。
あまり長期間放置しておくと取り難くなるコケでもありますので注意してください。
始めはポツポツとスポット状に発生しますが、その時点で掃除を怠ると徐々に点から面へと変わっていき、ガラス面に広く付着してしまいます。
このコケはガラス面に付着する力が強く、スポンジなどで軽く擦っても落ちない厄介さがあります。
このコケがたくさん付着すると水槽内が汚らしく見えてしまうのでコケが付着する前から期間を決めて定期的にガラス面を掃除する習慣をつけることをおすすめします。
このコケの特徴は
- 水質が安定していても発生するコケ。
- 照明の強さや水質の富栄養化とはあまり因果関係がない。
- ガラス面を定期的に掃除することで発生は防げる。
- 長期間放置すると非常に落としにくいコケでもある。
- コケ取り生体の中でこのコケを食べる種類があまりいない。
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水槽ガラス面につくコケまとめ
- 茶色いコケは水槽立ち上げ当初に発生しやすい。
- 茶コケは水質が安定してくると自然になくなる。
- 水質が安定せずに長期間過ぎるとふわふわしたものが水中に現れる。
- 緑色の糸状コケは光や栄養過多の場合に発生する。
- 繁殖力が強いので早急に環境改善が必要。
- スポット状のコケは水質や環境が良好でも発生する。
- 定期的なガラス面の掃除で予防しておけば問題ない。
- ガラス面の掃除を怠ると頑固に密着してしまい落としにくくなる。
今回は水槽ガラス面につくコケについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。