水草のトリミングハサミはダイソーなどの100均のハサミで代用可能?
水草のトリミングで使用するハサミには水草トリミング専用のものがあります。
しかし1500円~3000円位の価格帯であり購入に悩む人も多いようです。
水草トリミング専用のハサミの代用としてダイソーなどの100均で販売されているようなハサミでも大丈夫なのか。
なにか問題が起こるのか?
トリミングに使用するハサミの特徴とダイソーなどの100均で販売されているハサミとの違いについてご紹介いたします。
違いを理解したうえでどちらのハサミを選ぶかはトリミングを行うアクアリスト次第です。
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水草のトリミングに使うトリミングハサミ
まずは水草トリミング用のハサミにはどのような特徴があるのかを知っておきたいところです。
水草トリミング専用のハサミにはストレートタイプとカーブタイプがあり、波状タイプなどと呼ばれるものもあります。
トリミングハサミは繊細な構造をしているため密集した水草の根元などにもハサミを入れやすくなっています。
カーブタイプや波状タイプのハサミは背の低い前景水草などを綺麗にトリミングするのに適しています。
さらに水槽の水深を考えて20cm~30cm程度の長さがあるので水槽に手を入れなくてもトリミングが行えるようになってます。
トリミング作業をスムーズに行うために作られたハサミですので当然のことですが、作業性は非常によくストレスなくトリミング作業を行うことができます。
また、材質はオールステンレスのものが多いので錆に強く、しっかりとしたメンテナンスと保管を行っていれば長期に渡って切れ味を維持することができます。
優れたハサミはトリミングによるダメージを軽減する
あまり知られていないことですが、水草はトリミングにより少なからずダメージを受けています。
トリミングによる切断面がどのような状態であるかによってその後の水草の生長を左右するといっても過言ではありません。
切れ味の悪いハサミで水草の組織を潰すように切断してしまうとトリミングに弱い種の水草などではそこから腐って溶けてしまうことさえあります。
同じ植物である野菜や果物などでイメージすると解りやすいですが、どこかにぶつけたり押しつぶされたような野菜や果物はそのダメージ箇所から変色し腐っていくものです。
同じようなことが水草のトリミング時にも目に見えにくいレベルで起こっているのです。
極端な話、手でちぎった水草の茎から新しい新芽が生えてくることはほとんどありません。それは組織を切断しているわけではなく潰してしまっているからです。
このようにハサミの切れ味は水草の状態に影響を与えます。
トリミングとは紙などのように命のないものをカットするのではなく、水草という生き物をカットするということを常に意識していなければなりません。
ダイソーなどの100均のハサミで代用可能か
作業性や長期的な切れ味の維持となると100均のハサミでは太刀打ちできそうにありませんが、それでもどうにか安く済ませたいと言う方もいるでしょう。
そんな100均のハサミでも上手く活用できる方法を考えてみましょう。
まず、事務用のハサミは幅があるため狭い所や細かい箇所の作業には向かない。
オールステンレスではないので長期的な切れ味の維持はできない。
このことをふまえたうえでどのように活用していくか。
トリミングにも色々な方法がありますが、有茎系水草のトリミングであれば差し戻しのように一度水草を根ごと抜いてしまい、水槽の外でカットしてから植えなおすようなトリミング方法でしたら作業性に問題はありません。
また密生水槽でなければ幅のあるハサミでもそんなにストレスなく作業はできるはずです。
切れ味の点については、使用したらすぐに水分を拭き取り乾燥させてから保管する。
水草以外のものをカットしない。(普段使いのハサミとは区別する)などの方法である程度は切れ味を維持することも可能です。
あとはどのような種類の水草を育てるかも大切なことです。
ウィローモスなどのコケ植物と呼ばれる水草には維管束と呼ばれる組織などがないため極端な話、潰すように切断しても腐ってしまうことはありません。
よってハサミの切れ味にはあまり影響を受けないのです。
このようにトリミングのストレスに強い水草を育てていればトリミングハサミにこだわりを持たなくても良いこともあります。
ただ水槽内の作業性と言う面ではどうにもなりませんが・・・。
水草のトリミングにおすすめのハサミ
水草のトリミング専用ハサミと100均のハサミ、それぞれの特徴が解ったところで、もし初めてのトリミングハサミを選ぶとしたらどのようなハサミがおすすめかもご紹介いたします。
私なら断然、オールステンレス製の先端がカーブしているものを選びます。
ストレートのものも細かい作業にはおすすめなのですが、背の低い前景水草のトリミングではカーブタイプのものに軍配が上がります。
よってどちらか1本を選ぶのであればカーブタイプをおすすめします。
ハサミだけではない!便利な水草トリミングセット
水草のトリミングや日々のメンテナンスを効率よく行うために優れたアイテムのセットも販売されています。
よくあるセット品にはストレートハサミ、カーブハサミ、ピンセット、砂利や底床をならすフラッター、先端のカミソリのような刃でコケをそぎ落とすことができるプロレイザーなどがあります。
さらにトリミングに必要なものとしてトリミング後のカットした葉などを掬い取る網、カットした水草を入れて作業するトレーやバケツなどもあるとトリミング作業がスムーズに行えます。
今回は水草トリミング用のハサミについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただければ幸いです。