水草を上手に育てるコツ

水草の残留農薬は危険!?落とし方・除去方法・水草その前に

2020年8月19日

水草の残留農薬は危険!?落とし方・除去方法・水草その前に

水草の農薬除去

水草の残留農薬という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

読んで字の如く水草に付着して残った農薬のことを水草の残留農薬といいます。

水草の残留農薬はそのままにしておくと水槽内の生体にとって非常に危険ですので水槽投入前に必ず除去しておきたいものです。

そんな水草に付着した残留農薬の落とし方・除去方法と残留農薬除去に効果的な「水草その前に・・・」と呼ばれる製品の使用方法についてご紹介いたします。

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水草の残留農薬とは

水草の残留農薬。なぜ水草に農薬が付着しているのか?

私たちが水草を育てる時に農薬を使用することはありません。

しかし水草を購入する場合には残留農薬に気をつけなければなりません。

その理由は現状販売されている水草の多くが東南アジアやヨーロッパなどで栽培されたものを輸入していることが多いからです。

海外から輸入されてくる水草は海外の害虫を国内に持ち込まないように農薬で殺虫してから輸入してくるため多くの農薬が付着しています。

また水草の多くは水中葉と水上葉を有するものが多く、販売目的で栽培するのであればコスト面や作業性の面から考えて水上育成となることが多いものです。

水草は水上葉で育ていると多くの害虫に狙われやすいため農薬を使用せざるおえないようです。

もちろん国内に植物を輸入する場合は植物の病害虫が海外から日本へ侵入することを防ぐために輸入検査を通過しなければなりません。

そのための処置にもなりますので外国産の水草には農薬が付着していることが多くなってしまいます。

よって海外からの外国産水草は農薬を使用しているので残留農薬が付着していると思って対応することをお勧めします。

逆に国産の水草は農薬を使用していないものがほとんどですのでショップなどでは国産水草や無農薬水草などと表記されて販売されていることもあります。

残留農薬は水槽内のエビ類や貝類には非常に毒性が強く水草を入れたことによって生体が死んでしまうこともありますので水草を購入する際にはお店の人に農薬を使用しているか聞くことが大切です。

水草やロックウールに農薬は付着

水草に使用される農薬は無味無臭なので見た目や匂いなどでは判断できないという厄介な面があります。

農薬は水草の根元付近にたくさんついていることが多いと言われており、ロックウールなどでまとめてある水草はロックウールにも農薬がたくさん染み込んでいるので注意が必要です。

ロックウールごと水槽に水草を投入するようなことはせずに必ずロックウールをしっかり外してから流水でしっかりと洗い流すようにしましょう。

水草の農薬はメダカやエビに有害?

水草の農薬は熱帯魚やメダカなどにはほとんど害はありませんので農薬で魚が死んでしまうようなことはありません。

ただエビ類や貝類などには非常に影響力が大きくエビなどは狂ったように暴れて死んでしまうことがあります。

熱帯魚は元気なのにミナミヌマエビやヤマトヌマエビだけが次々と死んでしまうような時には水草の残留農薬を疑ってみるのも一つの方法です。

農薬で魚が死んでしまうことはほとんどないのならエビ類が入っていない水槽なら農薬の心配はしなくて良いのか?

というような疑問も出てくると思いますが、基本的には必ず残留農薬の処理をすることをお勧めします。

確かに残留農薬によって魚が死んでしまうことはあまりありませんが、濾過バクテリアには大きなダメージがあります。

バクテリアが死滅するとアンモニアや亜硝酸などの有害物質が溜まりやすくなり、結果的に水槽の崩壊や生体の死へと繋がってしまいます。

水草を入れたら油膜が出るようになった。

コケが増えた。

水の透明度が良くない。

このような時にはもしかしたら水草の残留農薬の影響で濾過バクテリアがダメージを受けてしまっている可能性があります。

バクテリアが繁殖した水槽
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水草の農薬除去方法・落とし方

水草の農薬はどのように落としたら良いのか?

農薬の除去方法をご紹介いたします。

まずは水道水で良いので水草をしっかり洗って周りの付着物を洗い流します。

この時に水草をしっかり洗っても残留農薬を完全に取り除くことは難しいので水洗いは農薬除去の前処理くらいに考えてください。

ロックウールや根元を止めてあるおもりなどを外して綺麗に洗えたら次に農薬除去剤を使用して農薬を除去していきます。

水草の農薬除去剤 水草その前に・・・

ここではAIネットから販売されている水草の農薬除去剤「水草その前に・・・」について説明いたします。

「水草その前に・・・」は水草表面の不純物を除去し、残留農薬に留まらず、貝の卵なども落とすことができます。

「水草その前に・・・」は袋を開けると粉末状の白い粉が1g入っていますのでその粉を2リットルの水で溶かして水草を漬け込むように使います。

焼成カルシウムを原料としたアルカリ性の物質ですので手で混ぜたりすると少しの間手がひりつくことがありますので手ぶくろをして作業すると良いでしょう。

説明には水草を10分漬け込んでその後しっかり水道水で洗い流すと記されていますのでそのような方法で残留農薬を除去しましょう。

漬け込んだあとに水洗いをしなかったり、長時間漬け込んでしまうと溶けてしまう水草もありますので時間と使用方法はしっかり守りましょう。

その時は見た目に違いがなくても数日して少しずつ水草の色合いが悪くなり溶けていくようなこともありますので注意が必要です。

水草その前に・・・

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マツモ・アナカリス・ウィローモスなどは注意

「水草その前に・・・」は浸透時間によって水草に少なからずダメージを与えてしまうものですが、水草の種類によってもそのダメージ具合は変わってきます。

アヌビアスの仲間のような硬くて厚みのある葉とマツモやアナカリスのように柔らかく透明感のある葉では薬品に対する耐性に違いがあることは想像しやすいと思います。

ウィローモスなどのモス類も様子を見ながら少しずつ行うようにするとよいでしょう。

基本的に定められて10分を守ればほとんどダメージはありませんが、長時間漬け込んでしまうと先端が色抜けして白っぽくなってしまうことがあります。

時間の経過とともにダメージが浸透して少しずつ茶色くなったり色抜けしたりしてくることもありますのでその場の見た目で判断するのではなく、規定時間をしっかり守るようにしましょう。

マツモやアナカリスなどのように弱い葉を持つ水草の場合には外国産を購入せずに国産を購入することによって残留農薬除去の作業をしない方法を選択することもできます。

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今回は水草の残留農薬についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただければ幸いです。

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