金魚藻として知られる水草 マツモの育て方・増やし方

学名:Ceratophyllum demersum
適応水質:弱酸性~弱アルカリ性
適応温度:15℃~25℃
育成難易度:やさしい
二酸化炭素添加:無くても育つ
マツモの特徴と育て方
マツモは環境適応能力の高さから世界中の河川や沼地に生息しており、水面下を靡くように茂っている姿を目にする事ができます。
マツモの環境適応能力の高さは水槽内での育成にも大きく貢献しており、水槽投入後すぐにその水槽の環境に順応して成長を始めるため水草育成初心者にも育てやすい水草と言えます。
育てやすい水草の中にはアヌビアスのように色濃く硬い葉を持っており、光合成をあまり活発に行わない、いわゆる我慢型の水草とマツモのようにどのような環境にも即座に順応して、その環境下で盛んに光合成を行うものがあります。
マツモのように順応するタイプの水草は低光量の中でも盛んに栄養吸収を行う為、水質の浄化に非常に力を発揮してくれますのでマツモを水槽に入れておく事により富栄養化を予防し、水質を安定させてくれるのでコケや藻類などの発生を抑える事も出来ます。
またマツモの水質浄化能力は立ち上げたばかりの水槽の水質をいち早く安定させたり、水質の悪化などに弱いエビなどの飼育にも一役かう事もありますのでパイロットプランツとして水槽に投入するのもいいかもしれません。
ただあくまでも水槽内の水質を安定させてくれるのはバクテリアの存在である事は忘れないでください。
水槽内でバクテリアがしっかり活動してこそマツモなどの水草が吸収できる栄養素へと分解されていきますので全くバクテリアが機能していない水槽にマツモを入れたからといって水質が安定するほどの能力は持ち合わせていない事はご理解ください。
水槽内で熱帯魚やメダカなどの糞や餌の食べ残しなどから水草が吸収できる栄養素になるまでには多くのバクテリアの働きがある事は事実なのです。
この事を忘れてマツモさえ投入しておけば大丈夫!なんてことはないようにしっかり水を管理しましょう。
マツモの育て方

マツモは他の水草に比べ低光量、貧栄養下でも育てやすい水草であるが故にどのような水槽でも育つと思われがちですが、水草である以上最低限の環境は整えてあげなければなりません。
屋外であればお日様の光が差し込む場所を選び、屋内であれば20Wの蛍光灯を8時間程度は点灯してあげましょう。
水質や水温に対しても気配りが必要でマツモの好む水質はpHで6〜7.5の弱酸性から弱アルカリ性、水温は15度〜25度程度に保つようにします。
日本の水道水はどの地域でもマツモの好む水質に適していますので極端に酸性やアルカリ性に傾かないように管理していれば問題ありませんので、もし水質が傾き始めたら水換えにて対応するようにしましょう。
また水温も春先から初秋にかけては夏場の暑ささえ凌げば適している水温と言えるでしょう。
マツモが枯れる、溶ける

育成環境的にはさほどシビアではないマツモですが稀に急に体調を崩しバラバラになって溶け出したり枯れてしまったりする事もあります。
その原因として考えられる要因が急激な水質の変化や光量不足です。
水換え時に一度に沢山の水を入れ替えてしまうと今までの水槽の環境が一変してしまうこともありますので水換えは少しずつこまめに行うようにしましょう。
この辺りが自然界と水槽との大きな違いになるのかもしれません。先にも述べましたがマツモは自然界では幅広い環境に適応して世界各地の沼や河川に生息しています。
そのようなマツモが水槽内では弱い一面を見せることもあるのは自然界は水槽と違い閉鎖された空間ではない為に水質の急変が起きにくいですが人が管理する水槽は自然界に比べ非常に小さく水量も乏しいものですのでちょっとしたことで水質が急変してしまうこともあるのです。
また水が汚れ始めたら悪化スピードも自然界とは比べものにならないくらい早いのも事実ですのであまりにも水槽に汚れが溜まるようでしたら早め早めの掃除を心がけるようにしましょう。
また成長はしているが色合いが薄いような時には栄養不足も考えられますので水草用の液肥を添加してあげる事で調子を取り戻す事もあります。
マツモの増やし方
マツモは根を張らない浮遊性の水草ですが立派な有茎系水草ですので脇芽を出して伸びている場所からカットする事で簡単に増やす事が出来ます。
脇芽を沢山出し始めたら根元の方の古い葉はカットして捨ててしまう事で生長が鈍った根元の方にコケが付着するのを防ぐ事が出来ます。
今回はマツモの育て方についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。
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マツモ
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