アナカリスの根っこと根元の変化で成長を確かめる
アナカリスの根が伸びる。
アナカリスの白い根が茎の脇から生えてきた。
アナカリスの根にカビが生えた。
アナカリスの根っこは切っても大丈夫?
アナカリスの根元が茶色い。透明になった。
こんなアナカリスの根と根元の状態から成長状態を確かめる方法をご紹介いたします。
他の水草にも共通する点は多々ありますので参考にしてみてください。
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アナカリスの根が伸びる・根を張る
アナカリスはマツモと違い浮遊性水草ではありませんので底床にしっかり根を張ることで元気に成長することができます。
よって金魚やメダカ飼育のレイアウトとして取り入れる場合でも土に植え付けを行えるような育て方をおすすめします。
アナカリスは他の有茎水草などと比べても特に太くしっかりした根を張ります。
どちらかと言うとアマゾンソードなどのロゼット型水草に近い感じの根になります。
根の種類には細く繊細でモジャモジャした根としっかり太く地中深くまで潜り込む根がありますが、アナカリスの根は地中深く潜り込むタイプですので、それだけしっかり根付き栄養を吸収している証拠でもあります。
この根が白くしっかりしていて、健康的であればアナカリスが問題なく育っていると言えるでしょう。
アナカリスの茎の脇から白い根
底床にしっかり植え込んだアナカリスは根元から土の中に根を伸ばしますが、アナカリスを浮かせておくと茎の脇から根を出すことがあります。
土などを入れていない環境でアナカリスを育てるとアナカリスは根を張る場所を求めて根っこを伸ばします。
また、植え込んだばかりでなかなか根付かないアナカリスも盛んに茎の脇から根を伸ばすことがあります。
このような根は成長に悪影響を与えるわけではありませんのでそのままにしておいても問題はありません。
グリーンロタラやロタラインディカのようなロタラ系の水草は匍匐する習性があるため水中でも横に伸びて脇根を沢山伸ばすことがあります。
しかし、アナカリスには匍匐する習性がないため基本的には脇根を伸ばすことはほとんどありません。
そのようなアナカリスが茎の脇から白い根を出すということは考え方を少し変えて見ると何かしら異変が起こっているサインと捉えることもできます。
その異変とは
- 水質が富栄養化し過ぎて水中から栄養を吸収しようとしている。
- 根から栄養が吸収できない状態=根付いていない状態。
水質が富栄養化するとコケの発生原因となってしまいますので生体の数を減らす、水換えの回数を増やすなどで対応しましょう。
根から栄養が吸収できない状態の場合には底床のチェックが必要です。
底床に有機物が蓄積していないか、底床が通水性の悪化によりドブ臭くなっていないかなどを確認してみましょう。
アナカリスの根にカビ
アナカリスがなんだか上手く育たない。
そんな時にはアナカリスの根を確認するのも一つの方法です。
アナカリスを土から抜いてみた時に根が黒ずんで溶けていたり、カビのようなものが生えていたら環境が悪化しているサインです。
土の中が酸欠気味になっていたり、極端に水質が悪化していることが原因で根が成長不良を起こしています。
底床クリーナーによる掃除や新しい土の入れ替えなどを行いましょう。
底床環境が悪いままではいくら水換えを行ってもアナカリスが元気に育つことはありません。
アナカリスの根っこは切っても大丈夫?
黒ずんでしまったり、カビてしまったアナカリスの根は切っても大丈夫か?
この疑問に対する答えは「切っても大丈夫ですが、一時的に成長が鈍化します。」です。
アナカリスは根元をカットしても環境に適応すればすぐに節目から新しい根を出しますので根をカットすることは問題をありません。
特に黒ずんだりカビが生えてしまったりして柔らかくなっている根は回復することはありませんのでカットしてしまい、新しい根の発根を促しましょう。
また新しい根を出すためには茎の根元がしっかりしていることも大切です。
触ってみて茎が柔らかくなっていたらその部分から新しい根を出すことはありませんのでカットしてしまいましょう。
茎が硬くしっかりしている部分からカットして、土に植え込んでおけば、やがて健康的な根を伸ばすようになります。
アナカリスが根付くと底床から栄養をぐんぐん吸収するため新しい脇芽を頻繁に出すようになります。
アナカリスの根元が茶色い・透明
アナカリスの根元が茶色くなる原因にはいくつかの理由があります。
- 導入後の環境に馴染んでいない。
- 光不足により光合成が行えていない。
- 水質の富栄養化によりコケが付着している。
- 底床の環境悪化
それぞれの対処方法は次のようになります。
導入後の環境に馴染んでいない場合には少し様子を見るようにします。
どんな水草でも育成環境が変われば少しの間、成長が止まってしまうことはよくある話です。
育成環境さえ良好であれば、時間の経過とともに環境に慣れて新しい芽を出すようになります。
ただ、一度茶色くなってしまった茎や葉は鮮やかな緑色に回復することはありません。
アナカリスが導入後の環境に馴染んでも光の量が不足気味だと満足に光合成を行うことができません。
植物全般に言えることですが、光合成不足になると葉緑素の欠乏により葉や茎は茶色くなってしまいます。
そのような期間が長引くと成長不良を起こし、最悪茎が溶けてしまうことにもなります。
光はしっかり当たっていてアナカリスは成長しているのに根元が茶色くなるのはコケの付着です。
リンや窒素の多い環境では茶ゴケが蔓延し、アナカリスにも付着します。
この状態は見た目は良くないですが、アナカリスが枯れることはありません。
最後の底床の環境悪化はアナカリスの成長にとって致命傷となります。
根が黒ずみ、根元も色合いを失い、徐々に溶けていく。
そのような状態にならないように底床の掃除を定期的に行いましょう。
アナカリスの根と根元の状態まとめ
- アナカリスは白く太いしっかりとした根を張る
- アナカリスは茎の脇から白い根を出すこともある
- しっかり根づいていればそれほど脇から根を出すことはない
- 水質が富栄養化すると脇根を出すこともある
- アナカリスが上手く育たない時に根が黒ずんだりカビが生えている場合もある
- 根が健康的に育っていないときには水換えだけでは環境改善は難しい
- アナカリスの育成には底床の環境が重要
今回はアナカリスの根に焦点を当ててご紹介いたしました。皆様の水草育成の参考にしていただけると幸いです。
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