水草を上手に育てるコツ

水草を種から育てる!種まきの準備と育て方のコツ

2021年6月15日

水草を種から育てる!種まきの準備と育て方のコツ

水草を種から育てる

水草の種にはどんな種類がある?

水草を種から育てる種まきの準備とは?

水草の種の育て方と枯らさないコツは?

水草の種がカビる!?失敗の理由は?

こんな水草を種から育てる方法や枯らさないコツについてご紹介いたします。

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水草の種にはどんな種類があるか

緑の絨毯が簡単に作れると人気の水草の種ですが、どのような種類の水草の種があるのでしょうか。

販売されている水草の種には、次のようなものがあります。

  • ハイグロフィラ系
  • ヘアーグラス系
  • パールグラス系

ベビーハイグロシードの名前で販売されている種はハイグロフィラ系の水草の種です。

丈夫ですぐに育つ水草でCO2の添加がなくてもグングン育ちます。

水草の種の中では一番背丈が高くなるタイプの水草です。

ストレートヘアーなどの名前で販売されている種はヘアーグラス系の水草の種です。

芝のような柔らかな葉っぱが特徴で、草原のような水中世界を作り出してくれます。ヘアーグラスも丈夫で育てやすい水草です。

グリーンカーペットなどの名前で販売されている種はパールグラス系の水草の種です。

小さな葉っぱが可愛いキューバパールグラスに似た水草の種であることが多いものです。

キューバパールグラスは小さな葉っぱを密集して茂らせるので、「緑の絨毯といえばキューバパールグラス」というくらい人気のある水草です。

状態が良いキューバパールグラスは、光合成をすることで酸素の気泡を沢山放出します。

葉の発色を良くしたり気泡を多くつけるには、CO2の添加は必須です。

水草の種の中には名前がはっきり明記されていない水草の種もありますが、ほぼ上記の3種類の水草の種に分類されるものがほとんどです。

このように水草の種として販売されている水草の種類は初心者でも育てやすい丈夫な種類が多いので初めての方でも安心して育てることができます。

水草の種として販売されているものはハイグロフィラ系、ヘアーグラス系、パールグラス系と表記したように実際には同品種ではありません。

よって大きく成長すると実際のヘアーグラスやキューバパールグラスとは形が違うことに気がつくと思います。

それでも水中で育つ水草を種から育てる楽しみがあることには変わりありません。

水草の種

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水草を種から育てる種まきの準備

水草を種から育てるには何を用意すればよいのでしょうか。

最低限用意したいものは次の5つです。

  • 水草を育てる容器
  • ソイルや砂利
  • 霧吹き
  • ラップ
  • 温度計(欲を言えば温湿度計)
  • 好みで流木や溶岩石など

まず用意するものは水槽などの容器です。

どのようなレイアウトの水草水槽にするかで必要な容器が変わります。

水草と一緒にメダカを飼いたいのか?

シュリンプと水草を一緒に飼育したいのか?

緑の絨毯が広がる水草だけの水槽にしたいのか?

というように目的によって小さな円形ガラス鉢だったり、60cm水槽だったり、用意する容器はさまざまです。

目的に合わせた容器を用意してください。

水槽

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次に必要なのはソイルや砂利などの底砂です。

ソイルと砂利、どちらが良いのか迷ってしまいますよね。

どちらも一長一短あるのですが、初めての方に優しいのはソイルです。

水草育成用のソイルが販売されていますので、そのような商品を使うと良いでしょう。

ソイルには水草の生育に必要な栄養素が含まれている上に、水草に適した水質を維持する働きがあります。

よって水草の育成に慣れていない方はソイルで水草の種を育てる方法をおすすめします。

水草用ソイル

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次に必要なものは霧吹きとラップです。

詳しくは水草の種の育て方でご説明しますが、この2つは水草の種の水分補給と容器を密閉して湿度を保つために使用します。

用意した水槽が大きく、ラップがかけられない場合などは、水槽に付属しているガラス蓋などをラップの代わりに使います。

水温計(温湿度計)は水槽内の温度管理に必要となります。

水草の種が発芽し、成長するためには温度と湿度は非常に大切な要素ですのでしっかり管理できるようにしておきましょう。

水温計

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レイアウトに流木や溶岩石などを使いたい場合は、これらも用意します。

水草の種が発芽してから流木などを置くとせっかく発芽した水草を潰すことになってしまうので、種を蒔く前にレイアウトを決めて、配置してから種を撒いた方が良いですね。

レイアウト用の石

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水草の種の育て方

水草の種育成に必要な物が準備できたら、さっそく水草の種を育ててみましょう。

手順は次の通り。

  1. 水槽内にソイルを敷き整える
  2. 流木などを配置する
  3. 水草の種を蒔く
  4. 霧吹きで水を満遍なくかける
  5. ラップやガラス板で蓋をする
  6. 日当たりの良いところにおくかライトで灯りを当てる
  7. 種が乾かないように霧吹きで水を与える(ラップで密閉している場合はほぼ不要)
  8. 発芽後3週間ほど経って根がしっかり伸びたら静かに水を入れて完成

それでは詳しくみていきましょう。

まずはソイルを水で軽くすすぎます。

ソイルをすすぐ目的は、「ソイル全体をしっかり濡らす」ことと、「ソイルの余計な養分を流す」ことにあります。

種を蒔く前にソイルをしっかり湿らせておきます。

水槽に直接乾燥したソイルを入れてから、霧吹きだけで十分に湿らせようと思うと、とても時間がかかります。

水道から直接水を水槽に入れれば、すぐに十分な量の水を注ぐことができますが、必要以上の水を入れてしまうことがあります。

小さな水槽や容器なら、入れすぎた水分を抜くのは比較的簡単ですが、大きな水槽だと手間がかかります。

また、新品のソイルには、水草の種が発芽するのに十分過ぎるほどの養分が含まれています。

この多過ぎる養分が、カビや水が白く濁る原因になるので、水ですすいで適度に養分を洗い流してあげましょう。

水槽や容器が小さければ、ソイルを直接入れて水道水ですすぐこともできます。

ですが、水槽や容器に直接ソイルを入れて洗うと、壁面に傷がつく恐れがありますし、大きな水槽だとこの方法は無理があります。

必要量のソイルをバケツに入れて水ですすぎ、ソイルの水気を軽く切りながら水槽に移す方法が簡単でおすすめです。

水槽に移したソイルは、勾配をつけるなど好みの形にならします。

流木などを入れるときはこのタイミングで配置して、レイアウトを決めましょう。

レイアウトが決まったらいよいよ水草の種まきです。

種はできるだけ重ならないように蒔いていきます。

種を蒔き終えたら、霧吹きで優しく水を与えて湿らせてあげましょう。この時、水を与えすぎて種が水没しないように注意してください。

水やりが終わったら、水槽や容器の開口部にラップをかけて密閉します。

水槽が大きいなどの理由でラップがかけられないようでしたら、付属のガラス板などで蓋をします。

ラップなどでしっかり蓋をすることで、水槽内の湿度が保てます。

種を蒔いた水槽や容器は、日当たりの良いところに置いてあげましょう。

日当たりの良い場所に置けない時は、水草用のライトなどで照らしてあげます。

水草の種が発芽するには適した温度と光量が必要で特に温度が重要です。

水草の種が発芽する温度は25度~35度。特に25度~28度が適しています。

35度以上になると種が溶けてしまうので注意しましょう。

真夏などに日当たりの良い窓辺に置いておくと簡単に35度を超えてしまうので、直射日光が当たらないようにするなどして温度調節してください。

あとは発芽して育つまで乾かないように霧吹きで水を与えます。

ラップで密閉している場合は、最初に霧吹きで水を与えたあとは追加の水やりの必要はほとんどありません。

密閉されていて水分の逃げ場がないので長い期間湿度が保たれるからです。

水槽内に結露が残っている状態なら水を与えなくても大丈夫です。

もし結露が無くなって水槽内が乾いているようならラップを開けて霧吹きで適量の水をあげてください。

ガラス板などで蓋をしている場合は、密閉されていないので定期的に霧吹きで水を与えます。

温度が低いと発芽まで1週間以上かかることもありますが、25度~28度くらいの温度が保たれた環境だと、3~4日くらいで発芽します。

発芽後3週間ほどで、葉っぱはしっかり成長し、根っこがソイル内に長く伸びます。この状態になれば水を入れて問題ありません。

水を入れる際には、直接水草に流水が当たらないようにしましょう。

レイアウトに入れた流木や溶岩石などをつたうように水を入れるといいですね。

溶岩石などを入れていない場合は、ペットボトルを適当な大きさに切って水槽内に入れ、このペットボトルに当てるように水をゆっくり入れていくと、優しく注水できます。

水を入れたら完成です。

あとは魚やエビなどの生態を入れてもいいですし、そのまま水草だけの水槽にしてもいいですね。好みの水景を楽しみましょう。

水草の種を枯らさないコツ

せっかく発芽させた水草の種ですが、「枯れてしまう」ということもあるでしょう。

水草の種は初心者でも育てやすい種類の水草ですが、それでも枯れてしまうことがあります。

水草が枯れてしまう原因は次の4つ。

  • 水温が合ってない
  • 水質が悪い
  • 光量が足りていない
  • 栄養が偏っている

底砂にソイルを使っている場合、ソイルが水質を保ってくれるので、極端に水質が悪化することはないでしょう。

ですが、ソイルの寿命が尽きてソイルが崩れ始めると水質が安定しなくなるので水槽のリセットを考えます。

光量に関しては水草用の照明を使用するかよく日の当たる場所に水槽を置いておけば光量不足になることはありません。

室内の照明だけでは光量不足となることが多いので注意が必要です。

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問題となるのは「水温」と「栄養の偏り」です。

夏場や冬は水温に注意が必要です。

水温が15度以下になったり、逆に35度以上になったりすると水草が枯れてしまいます。

家にいる間はクーラーや暖房をつけているので室温が一定に保たれ水槽の水温も安定しています。

ですが外出などでクーラー等を止めると室温が変わり水温も変動します。

夏場や冬などは水槽に冷却ファンやヒーターをつけて水温を一定に保つようにしましょう。

小さな水槽やガラス瓶などで水草の種を育てる場合には水槽用ヒーターが使用できないことがあります。

そのような時には爬虫類用のパネルヒーターがおすすめです。

水槽の下に敷くことで水槽内の温度を適温に維持してくれますので気温が低い時期の種育成には必須アイテムです。

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栄養の偏りも水草が枯れる原因になります。

魚などの生体を一緒に飼っていれば、生体のフンや食べ残しが養分となります。

ですがそれでも栄養のバランスが十分とは言えません。

まして、水草だけの水槽なら栄養はもっと偏ってしまいます。

栄養が偏ると光合成ができなくなって葉の成長が止まったり、葉に穴が空いたりして枯れてしまいます。

水草の元気がなさそうだと感じたら水草用の肥料を与えてみてください。

今回ご紹介した水草の種から育てた水草は根っこを底砂に伸ばすタイプなので肥料は底砂に埋め込む固形タイプを選びましょう。

水草の種がカビる!?失敗の理由

水草の種を育てていたらカビが生えてしまった! という話を聞きます。

どうしてカビが生えてしまったのでしょうか?

水草の種にカビが生えてしまう原因とカビが生えない育て方をご説明いたします。

まず、カビが生えてしまう原因は次の5つ。

  • 日照不足
  • 栄養過多
  • 水の与えすぎ
  • 温度が高すぎる・低すぎる
  • 湿度が高すぎる

日照時間が少ないと水草の種の発芽が遅れるかわりにカビの繁殖が活発になります。

室内の明るい場所に置いてあげるか、水草用のライトでしっかり照らしてあげましょう。

栄養が多すぎる場合もカビが繁殖します。

水草の種の育て方でご説明したようにソイルには栄養が豊富に含まれています。

むしろ栄養が多すぎるくらいなのでソイルをそのまま使うと多すぎる栄養を餌にしてカビが繁殖します。

カビの防止という観点からもソイルは一度水で洗ってから使うといいですね。

水草の種の発芽には種を乾燥させないことが重要ですが、水の与えすぎはカビの原因になります。

水草の種が沈んでしまうほど水を与えると種が腐って溶けてしまいます。

そして溶けた種の養分を餌にしてカビが繁殖してしまいます。

同じように温度が高すぎても種は腐って溶けます。

35度以上の温度では種が溶けてしまうので注意しましょう。

湿度が高すぎてもカビが発生します。

梅雨時や夏場に水草の種を育てる時は、蒸れすぎないように風通しをよくしてあげましょう。

もしカビが出てしまっても広がる前に取り除いてあげれば大丈夫です。

もしカビの発生に気づくのが遅れ、全体的に広がってしまったなら、発芽しない可能性が高いのでリセットしてやり直した方がいいでしょう。

水草を種から育てる方法まとめ

  • 水草の種のほとんどが丈夫で初心者でも育てやすい種類
  • 底砂にはソイルを使うと育てやすい
  • ラップで密閉すると湿度が保ちやすい
  • 水草の種は水没させると育ちにくい
  • 種の成長には光と温度が重要
  • 種をカビから守るには湿度を保ちながら蒸れを防ぐこと

今回は水草の種の育て方についてご紹介しました。皆様の水草育成の参考にしていただけると幸いです。

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