水草トリミングのコツ ピンチカットと差し戻し
水草のトリミングにはテクニックやコツがあります。
ピンチカットって何?
差し戻しってどうやるの?
水草トリミングのちょっとしたテクニックやコツを知っているだけで誰でも綺麗に水草をカットすることができるようになります。
そんな水草トリミングのテクニックやコツをご紹介いたします。
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水草トリミングの基本的テクニック
水草のトリミング手法には基本的に3つの方法があります。
その3つの手法とはピンチカット(刈り込み)、差し戻し、複合カットと呼ばれるもので、それぞれの特徴を順にご説明いたします。
ピンチカット(刈り込み)
ピンチカットはレイアウトの完成度を高めるためやレイアウトを維持するために行うトリミング方法です。
ピンチカットのメリットとしてカットした水草から複数の脇芽がでるので密生したレイアウトを作りやすい、水草の植え込みの手間がないため簡単で手間がかからないなどが挙げられます。
デメリットとしてはトリミング直後は切断面が露出しやすいので見た目が悪くなる、長期的に繰り返すと水草が老化して弱体化するなどです。
そんなピンチカットのデメリットをカバーするトリミング手法が差し戻しです。
差し戻し
差し戻しはピンチカットに比べて手間がかかりますが、見栄えの良い部分を植えなおすので切断面が露出されずレイアウトを綺麗に保てるというメリットがあります。
差し戻しの作業はまず始めに伸びた水草を丁寧に根ごと引き抜きます。
抜いた水草の頭を揃えながら理想の長さにカットし、下の方の葉を取り除き、底床に植えこみやすいようにします。
その後、数本をまとめてもともと水草が植わっていた場所に植え直せば完成です。
ピンチカットと差し戻しの複合カット
後景の有茎系水草をピンチカットし、前景にカットした水草を指し戻すことによって水草のボリュームを一気に増やせる方法です。
前景に植えた水草で後景水草の切断面を隠すことができるのでトリミング直後でも見た目が気になりません。
ただ、ピンチカットの長さが短いとボリュームを増やすことは出来ますが、切断面を隠すことが出来ませんので注意が必要です。
これが有茎系水草の基本的なトリミングテクニックです。
さらにウィローモスなどのコケ植物やアマゾンソードなどのロゼット型水草にはそれぞれトリミングの方法があります。
簡単にまとめてしまうとウィローモスは厚みが出すぎる前に薄くするようにカットします。
カットする箇所はどこをカットしても問題ありません。
カットして余ったウィローモスをさらに流木などに巻きつけておくだけで増やすこともできます。
ロゼット型の水草は古くなった外側の葉の根元からカットするのが基本的なトリミングです。
一枚葉の途中からカットしてしまうと残された葉は生長が止まり、コケが付きやすくなってしまいます。
水草トリミングのコツは目的から考える
水草トリミングのコツはトリミングを行う目的をはっきりさせることで掴むことができます。
トリミングを行う目的にも色々あり
- 逆にボリュームを抑える。
- 枯れ葉やコケのついた葉を取り除く。
- 意図しない伸び方をした水草を整える。
などが挙げられます。
水草のボリュームをアップさせるトリミングとは先にご紹介しましたピンチカットや差し戻しになります。
逆にボリュームを抑えるトリミングとは伸びすぎて他の水草に影を作ってしまう葉や増えすぎて通水性が悪くなっている水草などを間引くことです。
有茎系水草では水面に到達してしまったものや密集し過ぎて育ちが悪い茎などをカットしていきます。
伸びた水草は水面に達すると水上に抜けて水上葉になるものや水面をなびくように覆うものがあります。
水面をなびくように覆われてしまうと他の水草に光が当たらなくなってしまいますのでトリミングが必要となります。
グロッソスティグマやヘアーグラスなどの前景水草では重なり合い、厚みが出てしまうと下の方の葉に光が当たらず枯れてしまったり、通水性が悪くコケが生えてしまったりします。
そのような状態になる前にトリミングにてボリュームを押さえておくと水草のトラブルが起きにくくなります。
ウィローモスなどでも同じように厚くなりすぎる前にトリミングにてボリュームを抑えるようにします。
枯れた葉やコケの付いた葉をこまめに取り除く作業もサボると水質の悪化やコケの蔓延に繋がってしまいますので定期的に行いたい作業です。
意図しない伸び方をした水草のカットについては説明するまでもないでしょう。
このようにトリミングの目的を明確にして作業を行うことがトリミングのコツを掴む方法です。
今回は水草のトリミングのコツについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。