水草トリミング後の作業と水槽白濁の関係
水草のトリミング後にやっておきたい作業とトリミング後に起こる白濁の関係についてご紹介いたします。
水草のトリミング作業は水草をカットして終わりではありません。
トリミング後の処理や日々の世話を怠ったり、間違った方法で行ったりすると水質の悪化や白濁を起こすことさえあります。
水槽の白濁=トリミング作業ということではありませんが、トリミング作業を行ったことにより水槽の白濁が目立つようになったという事例もありますので、その関係についてもご紹介いたします。
水草トリミング後も問題なく水草が生長し、綺麗な水草水槽を維持できるようにしっかりとした管理をしておきましょう。
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水草トリミング後の作業
カットした水草の破片を掬いとる
トリミングの後にはカットした水草の小さな葉や茎が水中に舞ってしまうものです。
水草のカット屑をそのままにしておくと見た目が悪いうえに腐敗が始まり、水質の悪化を招くことになりますので必ず除去しましょう。
トリミング時には水草の屑が濾過フィルターに吸い込まれないようにフィルターを停止させて行うことも多いはずです。
その後、水草の屑をしっかり取り除いていない状態で濾過フィルターを回してしまうとフィルター内や吸水口に水草の屑が溜まってしまい濾過能力の低下につながってしまいます。
濾過能力の低下はそのまま水質の悪化につながることも多いですので避けたいものです。
トリミング後には水換えも行う
差し戻しなどを行ったトリミング作業では底床から色々な物質が水中に舞ってしまっているので水換えをおこなうことも必要です。
普段は底床内に蓄積し、バクテリアの働きによって徐々に分解されていく様々な物質が水中に舞ってしまうと水中は富栄養化してしまいます。
富栄養化した状態をそのままにしておくとコケが生えやすくなってしまいます。
またトリミングにより少なからず水草の水質浄化能力も一時的に下がりますので水換えにて水質を安定させておくことも大切なことです。
トリミング後の水草は量が減るうえに活動が一時的に鈍るものです。
そうなると水草が本来持ち合わせている水質浄化能力も低下するため、水中は底床から舞い上がった過剰な有機物による富栄養化状態になってしまいます。
水草のトリミング後は少なからず水槽内の環境は変化しているということを意識しておきましょう。
そのまま問題なく水草が生長し、綺麗な水槽を維持できれば良いのですが、稀にトリミングにより問題が起こることもあります。
そのトラブルの一つが水槽の濁りや白濁です。
トリミング後の水槽の濁り・白濁
トリミング後に起こる濁りや白濁についてまずは濁りや白濁の原因から考えていきましょう。
水槽が白濁する原因には大きく分けて二つあります。
一つ目は底砂内の細かいカスが水中に舞ってしまい透明度を落とすことがあります。
ソイルの破片、餌の食べ残し、水草の枯葉など水槽の底に溜まるものは想像以上に多く、それらがトリミング作業により舞い上がってしまうのです。
特に水草を根から抜くようなトリミング方法を行った際にはソイルの中の有機物を水中に舞い上げてしまっているものです。
トリミング後の水換えにより水中に舞い上がった有機物、カスを取り除くことで濁りはおさまります。
もう一つの理由は濾過バクテリアの減少です。
水換えにより一時的に透明な水を維持できても数日後にはまた濁りや白濁が起こってしまう場合には生物濾過のバランスが崩れてしまっている可能性があります。
濾過バクテリアの減少により水槽内の食物連鎖のバランスが崩れてしまっています。
そうなると水中に浮遊する微生物の影響で水槽内が茶色く濁ったり、白濁したりしてしまうのです。
そのような問題が起こるときには、何かしらの原因があるものです。
トリミングによるフィルターの目詰まりを気にして濾過フィルターの掃除をした。
大量の水換えも同時に行ったなど濾過バクテリアが大幅に減少する理由があるはずです。
生物濾過のバランスが崩れている白濁の場合には濾過バクテリアが増えるまで白濁は治らないと思ってください。
このような状況の時にひたすら水換えを繰り返すのは逆効果の場合もありますので、まずは濾過バクテリアがしっかり増えるような管理が必要です。
濾過バクテリアを増やすには濾過バクテリアが自然に増えるのを待つか、市販のバクテリア剤を投入する方法があります。
市販のバクテリア剤をうまく利用して短期間で白濁を無くす方法を活用するのもおすすめです。
今回は水草のトリミング後の作業と水槽の白濁についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。