キューバパールグラスが枯れる!?上手な育て方と増やし方
キューバパールグラスは水草水槽の前景種として人気の高い水草ですが、初心者の方が挑戦すると「上手く育たない」、「枯れた」なんてこともよく聞く話です。
ほかの水草は上手く育っているのになぜかキューバパールグラスだけ育たない。
そのような時に読んでいただけると今後の参考になると思います。
[toc]
キューバパールグラスが枯れる理由
キューバパールグラスが枯れる。
なぜキューバパールグラスだけなかなか上手く育たないのか?
キューバパールグラスの特徴や性質から紐解いていきましょう。
まずは背丈が低いのでどうしても水中では光が届きにくいのですが、その割には高光量を欲する点でしょう。
背丈のある有茎系水草などは上手く育っても低床付近のキューバパールグラスには十分に光が届いていないこともあります。
もし、そのような懸念材料があるようでしたら低床部を意識して強めの照明の設置をしましょう。
-
水草に必要な光量 照明の適正な光量と時間・お勧め照明
水草に必要な光量 照明の適正な光量と時間・お勧め照明 水草育成に必要不可欠な光(照明)について照明が必要な理由から照明の点灯時間、点灯サイクルなど照明管理におけるノウハウをご紹介いたします。照明の選び ...
続きを見る
-
気泡が出ない!?水草から気泡が出る条件と光合成の関係
気泡が出ない!?水草から気泡が出る条件と光合成の関係 水草から気泡が出ない!?水草が気泡を出す条件や気泡をつけやすい水草の種類、気泡を出すための環境などをご紹介しています。 水草が気泡を出すために関係 ...
続きを見る
-
水草が上手く育たない時はまずここを見直そう!!水草の生長と光
水草が上手く育たない時はまずここを見直そう!!水草の生長と光 水草が上手く育たないと肥料不足などを疑ってしまうことも多いですが、もしかしたら一番大切なものが不足しているのかもしれません。 水草にとって ...
続きを見る
次になかなか根付きにくいうえに小さいので体内に保てるエネルギー量も少ないことが挙げられます。
よって育成当初の環境が合わないとすぐに体力を消耗してしまい枯れてしまいます。
キューバパールグラスをしっかり根付かせる方法
キューバパールグラスはしっかり根付くとかなりの肥料食いでもあり、根付くまでは生長が遅い水草と言われがちですが、しっかり根付くと肥料食い=生長が早い水草でもあります。
よってしっかり根付くまでの環境作りと根付いてからの環境維持の二つが重要となってきます。
キューバパールグラスは前景水草の中でも特に細かく、根が短い種類ですのでソイルを使用する際にはキューバパールグラスを植える面にパウダーソイルを数センチ程度敷いてから植えるようにすると根付きが早くなります。
また、植栽直後はヤマトヌマエビやミナミヌマエビなどに引き抜かれてしまうことが多いのでキューバパールグラスを植えて数週間経ち生長がみられるようになってからコケ対策としてエビ類を入れるようにすると引き抜かれてしまう問題には対処できます。
キューバパールグラスの育ちやすい水質・硬度
キューバパールグラスはpHと硬度が低いとなかなか上手く育たないので、石組みレイアウトなどに使われやすい水草でもあります。
ソイルを使用した水草水槽などでは硬度が下がり気味になりやすい為、キューバパールグラスだけ体調を崩すこともよくある話です。
立ち上げたばかりのソイル水槽などではソイルの成分が強く出るためpHが6.0付近になってしまうこともあります。
問題なく育つ水草が多い中、キューバパールグラスだけが全く生長しないようなときには水質測定をしてみると良いでしょう。
キューバパールグラスが好むpH6.5〜6.8程度を保てるようにすると調子を取り戻すこともあります。
そのようなときには石組みレイアウトを検討するか、水換え時に石や砂利を沈めておいて、ある程度硬度を維持した水槽から水を汲み入れるようにすると調子を取り戻すことがあります。
立ち上げ当初は頻繁な水換えを行いソイルの過剰成分をしっかり排出しておくのも良い方法です。
さらに水草の液肥の中でもカリウムの添加によって水質を変化させられるものもありますのでそのような液肥を使用するのも一つの手です。
-
60cm水槽で作る石組み水槽レイアウトの作り方とコツ
60cm水槽で作る石組み水槽レイアウトの作り方とコツ 石組み水槽レイアウトでイメージするのが、大きな水槽に大きな石を数個配置し、雄大な光景を作り上げている水景でしょう。 そんな理由から考えると初心者が ...
続きを見る
キューバパールグラスの簡単な育て方
今までの話を簡単にまとめるとキューバパールグラスを簡単に上手に育てるには育成当初の環境作りと光の確保、硬度の確保が重要になってきます。
根付くまでが勝負の水草でもありますので、鉢植えやポット植えで育ててから水中にそのまま沈めてみるのも一つの方法かもしれません。
上手く生長するようなら鉢の中の土ごと水槽に移植してあげるとそのまま生長を続けます。
また、素焼きポットなどで育成されたものを購入してポットごとソイルの中に埋めてしまうことで根付きの問題は解決済みとなります。そのまま生長を続ければ伸びた茎が水槽内に広がり、自然な風景を作り上げてくれます。
光の確保に対しては、水槽の水量を抑え気味にしてしっかり光が底まで届くようにしたり、キューバパールグラスを植栽する箇所に盛り土をして水面への距離を縮めるなどの工夫もあります。
硬度の確保は濾過フィルターに小石を入れたり、レイアウトに石組みレイアウトを取り入れることで対策ができます。
ただ硬度に対してはそれほど過剰にならなくても上手く育つという事例も多々ありますので、なんとも言えない面があるのも事実です。
飼育水が軟水に傾かないように注意していれば、それほど神経質にならなくてもよいのかもしれません。
キューバパールグラスはco2添加なしで育つか
高光量を好み、肥料要求量も多い水草は必然的に多くの二酸化炭素(co2)を必要とします。
これはキューバパールグラスが元気に育つために必要不可欠な要素でもあるのです。
そのため、キューバパールグラス育成にはco2の添加が望ましいのですが、二酸化炭素の添加システム導入には少々抵抗がある方も少なくありません。
そのような場合、必ずco2を添加しないとキューバパールグラスは育てられないのかと言うとそんなこともありません。
水換えの頻度を多くして新鮮な水を常に供給することでその中に含まれる二酸化炭素も供給されます。
また、水槽内の水草の量を抑え気味にすることでキューバパールグラスが生長に使う二酸化炭素を確保するような方法もあります。
この時には生長が早く、二酸化炭素を大量に消費する有茎系水草などはあまりレイアウトに取り入れないようにしましょう。
このようにちょっとした工夫と気遣いでco2の添加をしなくてもキューバパールグラスを育てることは可能です。
ただ、co2を添加したほうが断然綺麗に育つうえに育てやすくなるのは事実です。
キューバパールグラス育成を機に二酸化炭素の添加システムを導入検討されてみてはいかがでしょうか。
-
co2添加なしで水草を育てる方法とco2なしで育ちやすい水草
co2添加なしで水草を育てる方法とco2なしで育ちやすい水草 co2の添加なしで水草を育てることはできるのか? co2なしで水草を育てる方法を知りたい。 co2なしで育ちやすい水草の種類は? co2が ...
続きを見る
-
水草にはco2(二酸化炭素)がなぜ必要?
水草は二酸化炭素をどのように取り込むか 水草の生長にco2(二酸化炭素)の添加が効果的という話は良く知られています。 しかしなぜco2(二酸化炭素)が必要で水草はどのようにco2を利用しているのかなど ...
続きを見る
キューバパールグラスの増やし方
キューバパールグラスを増やしたいのであれば、とにかく植え替えをしないことにつきます。
キューバパールグラスは植え替えに弱く、一度植え替えると根がしっかり根付くまで成長を止めてしまうことさえあります。
逆に環境に馴染むと生長スピードをどんどん加速させ、どんどん増えていきます。
キューバパールグラスは有茎系水草などと違いトリミングをして差し戻すような増やし方は向いていません。
とにかく環境を整え元気に育てることが最優先となります。綺麗なキューバパールグラスの絨毯を目指して頑張りましょう。
今回はキューバパールグラスの上手な育て方・増やし方についてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。
これからキューバパールグラスの育成を始めようと思っている方はこちらから購入できます。↓