アマゾンフロッグピットが黄色く枯れる・溶ける・虫に食べられる
屋外のビオトープや室内の水槽など様々なシーンで利用されるアマゾンフロッグピット。
丈夫でよく増えると言われているはずなのに黄色く枯れる。
茶色くなる。
溶けるなどの問題も起こりやすい浮草でもあります。
さらには虫がつく。
食害を受けるなど外的要因によるトラブルも起こることがあります。
そんなアマゾンフロッグピットのトラブルについて原因と対策方法をご紹介いたします。
[toc]
アマゾンフロッグピットが黄色く枯れる
アマゾンフロッグピットに限らず植物は生育環境に適さないと黄色くなって枯れてしまうことが多いものです。
その原因として考えられるものには気温と日照が大きく影響しています。
まず気温に対しては20℃を超えるくらいの気温になると活発に光合成を行うようになります。
20℃以下の気温では光合成があまり活発にならないため生長が鈍り葉の色合いが悪くなることもあります。
日中の気温が20℃を超えていても朝晩に冷え込むような時期には朝晩の冷え込みにより水温が低下して生長が鈍ることもあります。
そのような時期には日中の暖かい時間帯だけ屋外に出すようにすると良いでしょう。
日照に対しては太陽の光がよく当たる場所を好むので日中はしっかりお日様に当ててあげましょう。
理想は朝日をしっかり当て昼は半日陰になるような場所で育てるのが理想です。
一日中太陽光が差し込まないような場所では光合成が活発にならないため葉の色合いも薄くなってしまいます。
室内の水槽でも水草育成用に照明を設置してあれば問題なく育てることはできます。
水槽用の照明であれば真夏の太陽光のように色あせてしまうような問題は起こりません。
アマゾンフロッグピットが茶色く溶ける
ここまではアマゾンフロッグピットが黄色くなって枯れてしまう理由についてご紹介しましたが、稀に短期間で茶色くなって溶けるように枯れてしまうこともあります。
ここからはアマゾンフロッグピットが茶色く溶けるように枯れてしまう原因について考えていきましょう。
アマゾンフロッグピットが茶色く溶けるように枯れてしまう理由は急激な環境の変化が原因であることが多いものです。
今まで室内の水槽で育てられていたアマゾンフロッグピットを急に真夏の太陽の下などに出すと気温も太陽の光の強さも急激に変わるためその環境の変化に対応出来ずに枯れてしまうこともあります。
特に多いのが高温(高水温)による蒸れです。
室内の水槽であれば真夏にガラス蓋をしてしまうと水槽内は蒸れてしまいます。
そのような環境下に長時間晒されてしまうと植物の細胞は破壊され急激に枯れてしまいます。
屋外のビオトープであっても水上は風通しが良いので蒸れには無縁のように思えますが、水温が上がり過ぎると根から溶けるように枯れてしまうこともあります。
高温による蒸れ対策としては室内であれば室温管理をし、ガラス蓋をしない。
上部フィルターを使用していたらリフトアップをするなどの方法があります。
屋外ビオトープの場合には真夏の日中の日差しを避けるように日除を設置すると良いでしょう。
その時に蓋のようにしてしまうと中が蒸れてしまいますので風通しを確保しつつ太陽の光を遮るような方法が理想です。
遮光ネットなども強い太陽光を和らげる効果があります。
また、容器の水量や水深にも注意が必要です。
屋外ビオトープにおいて小さな容器は水温の急変を招くことがあります。
水温の急変とまではいかなくても水量の少ない容器では異常な水温上昇を起こすこともあります。
水温は高くても30℃以上にならないように管理したいものです。
逆に水温が下がる冬場にも低水温により茶色く溶けるように枯れてしまうことがあります。
水温管理においては1日の最高水温と最低水温を記録できるデジタル水温計も市販されていますのでそのようなものを利用して確認できるようにしておくと良いでしょう。
葉が汚い・色合いが良くない
アマゾンフロッグピットが黄色く枯れているわけでもなく、茶色く溶けているわけでもない。
しかし何となく葉が汚い。色合いが良くない。
そのような状況ではどのような問題が起きているのでしょう。
まず、古くなった葉は色合いが悪くなるものです。
新しい葉がどんどん増えている中で古い葉だけ汚くなってしまっているような場合には古い葉をトリミングしてしまえば問題は解決します。
どうしても古い葉というものは新しい葉に比べて生長が鈍るものです。
生長の鈍った葉にはコケや汚れ物質が蓄積しやすいものです。
古い葉をカットして新しい葉の生長を促進させましょう。
環境によっては葉に茶色い筋が入りやすく、その筋が汚く見えることもあります。
この症状に対してははっきりとした理由はわかりませんが水質の悪化も一つの要因として考えられます。
定期的に水換えを行い水質維持に努めましょう。
特に金魚やメダカが入れてあり、頻繁に餌やりを行う場合などは水が汚れやすいので注意が必要です。
アマゾンフロッグピットに虫がつく
アマゾンフロッグピットにはアブラムシなどが付くこともあります。
メダカなどを入れてあればメダカがアブラムシを食べるので葉をひっくり返したりして水中に沈めてしまえばアブラムシは駆除できます。
また、メダカは蚊の幼虫であるボウフラも好物ですのでビオトープにメダカを入れておくことでボウフラや蚊対策にもなります。
アマゾンフロッグピットが食べられる・食害
アマゾンフロッグは水草の中でも美味しい水草なのか食害にあうことがあります。
葉が密生した環境では色々な生き物が容易に葉の上を歩けるため青虫やナメクジなどの食害にあうこともあります。
葉がそんなに密生していなければそれらの生き物は侵入しにくいため被害には遭いにくいですが、水中にもアマゾンフロッグピットを狙っているものがいます。
ミナミヌマエビなどはアマゾンフロッグピットの根が好物らしく根にしがみ付いて食べてしまいます。
石巻貝が食害するという事例もあるようです。
メダカはアマゾンフロッグピットにはあまり興味を示さないので一緒に入れておいても食べられてしまうことはありません。
食害に対しては飼育する生体に気をつけることや周りの環境整備により対策を講じることができます。
アマゾンフロッグピットのトラブルまとめ
アマゾンフロッグピットが黄色く枯れる・溶ける・虫に食べられるなどの育成トラブルについてご紹介してきましたが、基本的には水草の好む環境をしっかり理解して環境維持に努めれば枯れてしまうようなことは少ないものです。
日照時間や日照量の管理、気温や水温の管理をしっかり行うようにしましょう。
またアマゾンフロッグピット特有の育成条件として水流が強く水面が揺れていると育ちが悪い、GH(硬度)が高いと育ちが悪いなどがありますので問題が起きた時にはその点もふまえて確認してみましょう。
今回はアマゾンフロッグピットの枯れや溶けなどについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。