水槽水換えの最適な周期・頻度・量
よく見かける質問に「水槽の水換え周期はどのくらいが理想ですか?」というような質問があります。
それだけ多くの人が水槽の水質管理や水換えについて何かしらの問題を抱えていることが伺えます。
しかし、水槽の水換え周期や回数に対して全ての水槽に共通する的確な答えはありません。
アクアリウム関係の雑誌などには1週間に1回1/3などと書かれていることもあるためにその情報を真似している方も多いでしょう。
それは安定した水槽における管理ですので上記のような質問をされる水槽にはあてはまらない可能性もあります。
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水槽ごとに水換えの周期・頻度は変わる
水質の悪化は水槽ごとに違い、設備環境や生態数、管理方法などによってさまざまです。
その中で水槽の状況を知らない他人が答えを出すことはできません。
例をあげれば子供の部屋はどのくらいの周期で掃除しますか?というような質問をしているようなものです。
この質問に答えはでませんよね。
しいて言えば散らかったら片付けますだとおもいます。
水槽でも同じことで汚れたら水換えをしますが答えです。
ではどのように水換えの周期や量を決めるのかは水槽の状態を見ながらおこないます。
基本的に安定した水槽より立上当初の水槽のほうが水質が悪化しやすいため水換えの周期は短くなります。
私の考え方では時間があれば毎日でも水換えはおこなっています。
これはバクテリアが活発でない初期はできるだけ人為的にコケの発生原因となるチッ素やリンを除去することを目的としています。
よく言われる週に1回 1/3程度の換水をおこなうのであれば、こまめに毎日1/5程度の換水をおこなうほうが急激な水質変化にはならないはずです。
一度に大量の水換えを行うと水槽内で水質浄化のお手伝いをしてくれている濾過バクテリアまで大量に排出してしまうことになります。
そうなるといつまで経っても水質が安定せずコケが無くならない水槽になってしまうのです。
水換えの目的を考えると水換え方法が見えてくる
水換えの目的は熱帯魚の排泄物や餌の食べ残しなどのコケの栄養になるものを排除することですので水槽を確認し底床の上にそのようなものが溜まりだしたらすぐに吸い出すようにしています。
またコケなども見つけ次第吸い出すようにすることで爆発的に増えることを防ぐことができます。
このように水槽内では水面よりも水槽の底の方が水が汚れやすくなります。
生体の排泄物や餌の食べ残しは時間の経過とともに沈殿していきますのでその理由はすぐに理解できると思われます。
よって水面付近の水を掻き出して新しい水を足すような水換え方法よりも水槽の底の方の水を吸い出すように排出する水換えの方が断然効果的です。今一度ご自身の水換え方法を見直して見ましょう。
コケが生えるということは水換え不足の可能性が高い
コケが生える原因は水換えだけではありませんが、コケの栄養は水槽内に蓄積する窒素やリンですのでその栄養分を排出するためには水換えを行わなければなりません。
沢山の水草が元気に育っている水槽では水草がコケの栄養となる窒素やリンを吸収してくれますので水換え頻度を下げても水質が安定しやすくなるのです。
水草の力で水質浄化するのか、水換えで水質浄化するのか。そのパワーバランスがご自身の水槽でどのように働いているのかを理解し、水草の力が弱ければ(コケが減らなければ)水換え頻度をあげるという選択肢になると思います。
今回は水槽の水換えについてご紹介しました。皆様のアクアリウムライフの参考にしていただけると幸いです。