水草が部分的に溶ける・腐る 水草のストレスとトリミング

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溶け始めたウォーターバコパ水草を育てていると育成環境は問題が無さそうなのに、なぜだか水草が部分的に溶け出してしまうことがあります。

『水草が溶ける』この表現が適切であるか否かは難しい判断になりますが、明らかに茎が変色して黒ずんでしまったり、部分的に腐ってしまってちぎれてしまったなんて経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

一度、そのような状態になってしまった水草は放置しておいても自然に治ることはなく、徐々に細胞組織が破壊され腐りきってしまいます。

何故このようなことが起こるのでしょう?水草が育つ環境ができていない?

確かにその可能性もゼロではありませんが、水草が部分的に黒ずんだり、根元の方だけ腐ってしまうような時、さらには一部の水草のみに起こる症状などの時には水草を取り巻く環境よりも何かしらの物理的ダメージを疑ってみた方がいいかもしれません。

育成が難しい水草に対しては急激な環境の変化によって生長が急に止まり、溶け出してしまうようなこともありますが、ここではそのような気難しい水草の話ではなく、初心者向けと言われる育成の容易な有茎系水草に焦点を当てて話を進めていきます。

水草が溶ける事例

水草が急に溶け出してしまうような現象には次のような事例が多く見られます。

・購入して水槽に植えてみると溶けている部分が発見された。

・トリミング(水草のカット)をしたらその部分が溶けた。

・カットして新しく埋め直したら溶けた。

このような事例を見てみるとわかるように水草が溶け出す前には必ず人の手が加わっているもので、これが先に述べました物理的ダメージを受ける要因となっているのです。

まず、購入後すぐに溶け出すような時は輸送時のダメージが一番の原因であり、水草業者やショップでの扱いの悪さが原因かもしれません。

そのような場合、扱い方については購入者側の立場である私たちにはどうすることもできませんが、購入時にしっかり観察して悪いものを避けたり、購入後に選別処理を行うなどでその後の水草の状態を保つことは可能なのです。

水草水草購入後は水槽に植える前に浅いトレーなどに水を張り、その中で水草を観察してみましょう。この作業は水草育成において実はかなり大切な作業でその後の水草の生長を左右することもあります。

コケの持ち込み防止やスネール対策と同時に水草のダメージ確認もしっかりしておきましょう。

まずは視認にて傷や変色はないか、潰れた箇所はないかなどを確認します。さらには手で触ってみて柔らかくなっている場所はないかなども確認しましょう。

水草の種類によっては葉の付け根などを軽く触ってみると簡単に葉が取れてしまうものなどもありますのでそのような箇所もチェックして見ましょう。

『腐ったミカン』ではないですが腐敗した部分を残しておくと徐々に問題は広がっていってしまい水草全体が駄目になってしまうことさえありますのでもし、そのような箇所が見つかったら少々勿体無いように感じられますが、植栽前にカットしてしまいましょう。


次の事例としてトリミング(水草のカット)をしたらその部分が溶けたというような場合ですが、このような場合はカットの仕方を見直す必要があります。

料理の世界では切れ味の悪い包丁で仕込んだ食材は足が早いと言われます。これは切れ味の悪い包丁で切った食材は腐りやすいということを言っています。

また、切り花でも切れ味の悪いハサミは花持ちを悪くすると言われます。どちらも理由は同じで水草のカットにおいても同じなのです。

切れ味の悪いハサミでカットすると水草の細胞組織を潰すようにカットしてしまうためにその潰れた部分から腐り出してしまうのです。

お店に並んでいる野菜や果物でも一部分だけ腐っているようなものを見かけることがありますが、それらも何かしらの外部衝撃により細胞組織が破壊された結果、腐ってしまっているのです。

水草よって水草のトリミングを行うときにはカット面を潰さないようにできるだけ切れ味の良いハサミを使うようにしましょう。

手軽に手に入る100均などのハサミがある中、敢えて水草のトリミング専用に販売されている少々高価なハサミを使う理由の一つがここにあるのです。


水草カット水草をカットすることは見栄えを整え綺麗にする目的で行いますが、その際、水草は少なからずカットによるストレスを受けているのです。

水草の種類によって、トリミングに強い水草やトリミングに弱い水草があり、トリミングに弱い水草はカットを行うと過度なストレスを感じて一時的に成長が止まってしまうこともあります。

水草にとってトリミングとはそれだけ大変なことですのでカットを行う際にカット面にできるだけストレスを与えないように綺麗にカットしてあげましょう。


最後にトリミングを行いカットした水草を埋め直す『差し戻し』を行った際に水草が溶け出してしまうような場合について考えていきましょう。

この作業もカットですので先の理由もありますが、その他にも水草が受けるダメージストレスとそのストレスに耐えるための体力に関係があります。

差し戻しを行う水草は大抵が水草の先端付近であり、水草全体でも一番成長が早く、元気のある部分でもあります。

しかし、いくら元気な部分であってもカットを行なってしまうと少なからず成長が鈍ってしまうことになります。

その理由は本来水草は葉と根から栄養吸収を行なっており吸収した栄養を体内で循環させながら各部位を成長させていきます。

その仕組みがカットによって根を失うことでバランスを崩してしまい、再度不足した根を成長させるために膨大なエネルギーを必要とします。

その時に水草の体内に蓄えられた栄養が少ないと根がしっかり張る前にエネルギー切れを起こしてしまい枯れ始めてしまうのです。

この現象は水草の品種により大きな違いが見られ、一般的にトリミングに強いとされるハイグロ系の品種などは多少短めにカットしてもすぐに根を張り出しますが、パールグラスやニードルリーフなどはあまり短くカットし過ぎると成長が止まってしまい、最悪根元から枯れてしまうこともあります。

よって差し戻しに弱い品種の水草などはできるだけ差し戻しをしないで済むように先端部をカットして枝分かれさせるピンチカットで増やしたり、差し戻しをする場合は長めにカットしてしっかり体力を温存できるようにしてあげましょう。

水草は品種品種によってお手入れの仕方も違い、その品種にあった管理を行うことで綺麗に保つことができるのです。

試行錯誤しながらその品種の最適な管理方法を見つけることも水草を育てる楽しみの一つとも言えるのではないでしょうか。

はじめのうちはこの品種は順調に育つけれどもこの品種はうまく育たない。

その後、難しい品種も順調に育つようになったなど自分が育てることができるようになった品種が増えていくことも楽しみの一つですね。


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