ブラックウォーターと水の黄ばみの関係
アクアリウムで言うブラックウォーターとはアマゾン川支流のネグロ川に代表されるような黒褐色で酸性に傾いた水質を指します。黒褐色になる理由として周辺の土壌より流れ出す腐植酸の影響が強く腐植酸に含まれるフミン質は黒褐色のゲル状沈殿物なためこの成分が水に溶け出すことにより水が黒褐色に染まります。
腐植酸は動植物に由来する天然成分であり動植物の遺体が土壌微生物によって分解、変成、合成を経て生成されるもので腐植酸を多く含む土壌は黒褐色でふわふわとして植物の育成には非常に都合のいい土壌と言えます。
腐植酸には植物にとって重要な窒素、リン、カリウムの三要素が含まれており土壌に固定化されたリン酸を水に溶けやすくする効果もありこれにより窒素、リン肥料に対して肥効増進剤として作用し、発芽の促進、根の伸長、枝葉の生長、太い茎などに効果が得られます。
この効果を利用したものが水草育成などで非常に知名度の高いソイルです。ADAの主力製品とも言えるアマゾニアなどは腐植酸を豊富に含んだ土壌を特殊な製法で製品化したもので以前までの大磯砂などに比べ水草の育成には非常に効果のある底砂と言えます。
ただこの腐植酸はアルカリ性の水質で溶け出してしまう性質があるため新規立上水槽などではセット後に水が黄ばむなどの問題も発生しました。これはセット時の水道の水質が中性もしくは弱アルカリ性に傾いていることにより起こる問題です。黄ばみの問題を嫌うアクアリストのために改良品としてアマゾニアUも発売されていますがこの製品はアマゾニアに比べて腐植酸の成分を抑えたものとなっています。
確かに水が黄ばむことは鑑賞を目的とするアクアリウムにおいては不向きかもしれませんが腐植酸には新陳代謝を促進する効果もあり食欲増進やホルモンバランスを整えるなどの効果もあることから熱帯魚などの産卵時にも利用されることが多いのです。熱帯魚の色合いが悪かったり食欲が落ちているときなどは試してみるのもいいでしょう。
ただ水槽内が富栄養化になってしまうことも事実で栄養を吸収する水草などが少ない水槽では苔の発生原因になってしまいます。そのようなときは水換えの頻度を高め余分な栄養分を排出する作業をおこなうといいでしょう。
このほかにも水の黄ばみと言う話で流木をいれたら水が黄ばんだ経験をされた方も多いとおもいますがこれは流木に含まれるタンニンという成分によるもので腐植酸とは若干違う話になってしまいます。タンニンは植物に含まれる苦味成分で除去するには活性炭の使用などが効果的です。

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