外部フィルターとバクテリアの関係
外部フィルターの濾過槽は水を循環させ有機物の物理濾過を行うためだけにあるのではなく物理濾過よりも大切な生物濾過を大きな目的としています。ろ材に付着した有機物やアンモニウムがそのまま残ってしまってはすぐに水槽の水は汚れていってしまいます。そこで重要になるのが微生物による生物ろ過でろ材の表面に蓄積した有機物やアンモニウムを餌にまずは細菌類が増殖していきます。
細菌類の増殖が進むと水質は安定しアンモニア、亜硝酸、硝酸の濃度で判断することができるようになります。一連の硝化細菌をはじめとする各種細菌がろ材表面で増殖することで汚れが速やかに分解されるようになり、水質はしだいに安定していきます。
細菌類の増殖スピードは非常に速く、増えすぎるとろ材を離れて水中を浮遊するものもあり、このような浮遊性の細菌の中には水の白濁や魚の病気を引き起こすものも少なからず存在します。水の透明度を維持し魚の病気を防ぐためにはこれらの浮遊性細菌を排除する必要があるのです。
その働きをするのが原生動物のツリガネムシやラッパムシになり浮遊性細菌を餌に増殖しその後に増殖するワムシなどは浮遊性の藻類を餌にするため苔などがはえにくい環境ができあがり水の透明度はさらにあがっていきます。このようにフィルター内部ではさまざまな微生物が活動し目には見えないミクロの世界の生態系を作り上げています。
これら微生物にとても必要なものが溶存酸素になり一度築き上げた生態系も酸欠状態になるとすぐに崩壊してしまいます。酸欠状態になる要素が水草水槽などの夜間消灯時とフィルターの掃除の時です。一見、二酸化炭素の添加をしている日中のほうが酸素が少ないのではという考えになりがちですが日中は水草が元気に光合成をおこなうため問題はありません。逆に夜間は水草が日中溜め込んだ栄養分を使い酸素を利用して成長するため酸素が不足してしまうのです。よって水草水槽では夜間のエアレーションをおこなうことが望ましいとされています。
もう一つ犯しやすいミスとして挙げられるのがフィルター掃除のときに知らぬ間に起きている酸欠状態です。外部フィルターを停止させると膨大な数の微生物の呼吸によりろ過槽内の溶存酸素量は急激に低下していきます。某メーカーのテストによると1時間半で外部フィルター内の溶存酸素量は0になってしまいました。環境や条件によって多少前後はしますがこのくらいの時間で微生物に多大なダメージを与えている事は事実なのです。
相手が目に見えない微生物のため知らず知らずのうちにこのような問題を引き起こしている可能性があり、その結果掃除をしてから水質が安定しなくなるなんてことが起こってしまいます。このことを避けるためにもフィルターを停止する場合は必ずろ過フィルターの水を抜き酸欠にならないようにしてください。またそのような状態はできるだけ短い時間で済ませ再度水槽の水を溜めて起動するようにしてください。水道の水などを使用すると今度は酸欠ではなくカルキや重金属、急激な水質変化によってバクテリアがダメージを受けてしまいます。外部フィルター内には目には見えない生態系があることを常に意識しながら管理をおこなうことを心がけてください。

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